シリーズ☆

□それは邪心の有無の違い
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ポツ・・・ポツ・・・

海上にて船を進めていれば、そんな音が聞こえた

顔をあげてみれば案の定というか雨が降ってきていた

・・・・海の様子も悪い

これは荒れるな・・・・

「ペンギンッ」

「はい」

「海に潜る準備しろ」

「はい」

海上にいるよりも海の中にいる方が安全だ

それに、セレナが心配だしな

あいつが覚えている範囲で雷が鳴る事はなかったようだ

精々、土地が枯れない程度の雨が降る程度

そんな穏やかなところにいたセレナが雷の音を聞いてみろ

それこそ怯えきって泣きだすぞ

あいつが泣くところはかわいいが怯えさせる訳にはいかねぇ

そうなりゃ選択肢は一つだろ?

「とりあえず探しにいくか」

「セレナですか?」

「当然だろ」

捕まえて部屋に連れて行くのは俺だけの役目だ

「指揮はお前にまかせる、なるべく早く準備しろ」

「はい」

そう言って早速行動にうつすペンギンは本当にクルーとしていいやつだと思う

まぁ、俺の船にダメなクルーなんて一人もいねぇが

「さて・・・」

あいつは今どこにいるだろうか

どこで遊んでるだろうか

ああ、そうだ

何故俺にどこで遊ぶのか言わなかったのか質問しなければいけないな

この船の中は目の届く範囲だが、それでも言っておけとしっかり言い聞かせなければいけないな

何せあいつは俺にとって一番大事なものだ
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