☆誕生日&イベント

□黄色のハートに海の祝福を
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「今年も来たね、ハートの日」

「はあ」

「えちょ、何その抜けた返事は?!」

「だってセレナ、ハートの日って祝う必要あr「あるっ!」

「そういうもんかあ?」

「そうだよそう!ね〜ベポッ!」

「え!うん、そうだね・・・お祝い事は大切だね」

「さすがベポっ!癒しだ〜〜〜!」

もうこれみよがしにタックル・・・抱きついた

抱きしめかえしてくれるベポは本当にきゃわいい〜〜〜!

「それに比べてシャチは融通が利かない・・・」

「なっ!俺のどこが融通が利かないっ」

「セレナの言う通りだろ」

「本当にな」

「船長!ペンギン!」

甲板に足を踏み入れたのはまだ寝起きな船長とそれを連れ出したペンギン

寝起きって言ってももうお昼だからペンギンが決死の覚悟で起こしたんだけどね!

というのも起こす役目の私が仕事放棄したから☆

「セレナ、今回だけだからな・・・」

「あはっ☆ペンギン今回だけありがとー。今度からはなるべくシャチ使う」

「俺かよっ」

「いや、だってペンギンにはほら申し訳ないじゃん?」

「俺は申し訳なくないのか!」

「「「そりゃね(な)」」」

わー、見事に私と船長とペンギンの言葉がシンクロしたー

しくしく言いながら甲板の端にでも行きそうなシャチの襟首を掴んで先ほどの話の続きをする

「でねでね!今日ハートの日なんだよ!ハートの海賊団としてはこのイベントははずせないでしょ?!」

「お前ははしゃぎたいだけだろ、脳内花畑」

「いやいや、そんなまさか〜」

「何がまさかだ、単細胞」

船長寝起きだからなの?

言葉の最後に一々辛辣な事言うのは

いつも以上にひどいは〜ついでに隈もひどいね〜

「あんまりバカな事考えてるとバラすからな」

「あ、アイアイ・・・・」

真っ白になって黄昏そうな程の殺気にもうどうしようもないね

死亡フラグ建設しようとしないでください工事のおじさま方

「船長、機嫌悪いのは分かりますからセレナに八つ当たりしないでください」

ああ!

救世主ペンギン!

さすがペンギンだね

だって船長から私を守って、工事のおじさま方を立ち退きさせてくれるんだもの

「ああ゛?!てめぇが起こしたんだろ」

「貴方が徹夜しようとしたのがいけないんです」

この会話からして船長は2日連続で徹夜しようとしてペンギンが無理に寝かしつけたのね

「ペンギン、ご愁傷様です」

「はあ・・・・そう思うなら手伝ってくれ」

「それとこれとは別問題なんだな〜」

だからそんな無言で頬っぺたつねらないでほし〜

「おい、ペンギン。お前も結局八つ当たりしてるだろ」

「今のは仕方ないんです、教育的指導です」

「ペンギンってたまにえげつねぇよな」

「今のペンギン怖いね〜」

ちょいちょいそこのお二人さん

そう思うなら助けようぜ!

まじシャチ許すまじ、絶対回し蹴りしたる

ベポは相変わらず可愛いから許す

私がそんな風に考えてるとペンギンがはなしてくれた

「で、どうするんだ?」

「へ?」

「宴でも開くのか」

「それ位察しろ、まぬけ」

「宴って事は俺酒でも買ってくる!ベポ、運ぶの手伝ってくれ!」

「アイアイ!」

「お、なんだなんだ」

「楽しそうだな〜!」

ペンギンのいきなりの発言に驚いた

船長の変わらぬ物言いと少し和らいでる表情に心がホッコリした

シャチの宴をする気満々の声に口元が弧を描いた

ベポの嬉しそうで元気な返事に癒された

船内から私達の声を聞いてか出てきた船員たちにワクワクしてきた


黄色のハートに海の祝福を


ここはハートの海賊団

黄色い潜水艦に海賊旗に見えないマーク

仲間思いで医者の不養生で策士で口が悪くて、それでも優しい船長を筆頭にしている

クルーもクルーで宴好きで調子が良くて戦闘大好きでそれ以上に船長大好きだ

私はその海賊団の一員

優しさも、愛しさも、悲しさも、怒りも全ての感情をもらった

巷では残虐だって言われる事もあるけど(船長のせいではないよ、うん)

私は思う

この船の人間は誰よりもハートが温かくて、『ハートの海賊団』って名前が一番似合う

「え〜では、ハートの日とハートの海賊団を祝って!」

【かんぱあああああああああああい!】

ほら、ね?

END
 

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