お題ブック
□背中
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私はいつだってキャプテンに憧れている。
戦うときは常に前線に立って、さりげなく仲間を守っている。
仲間を傷つけられたときは本気で怒る。
私たちを大切だって思ってくれてるってことだよね?
病気になったとき、怪我をしたときたくさん悪態をつくけど、治療してくれるその手はとっても優しい。
宴のとき、少し遠くから私たちを優しい目で見てくれる。
なんだかんだ言いながら酔った仲間たちに付き合ってくれる。
あげたらキリがない位、いいところばっかり。
・・・・でもね、私が一番憧れているところはね、別のとこなの。
とっても強いのに、私たちを置いていかない。
そこが一番憧れてる。
常に私たちの先を行き、引っ張っていってくれる。
遅れた仲間がいれば、そこまで戻って腕をひいてくれる。
私が見るのはいつも背中だけれど、その大きな背中が全てを教えてくれる気がするんだ。
『仲間』だからこそ、見せてもらえる背中。
そこに憧れを抱かない人間が、果たしているのだろうか?
答えは、ノーに限る。
背中
ああ、そういえば一つ間違っていたね。
憧れているのは『私』じゃなくて『私たち』だったね。
私たち、ハートのクルー全員。
END