お題ブック

□尾行
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コツコツコツ・・・・。

トトト・・・・。

コツコツコツ。

トト・・・・。

はい、こんにちわ。

一般市民のミコトです。

平々凡々ではありませんが。

戦闘力だって海賊に負けない位。

そんな私は今危険を起こしてる。

いつもならこんなことしない。

でも今回はどうも好奇心という名の誘惑に勝てない・・・・・いいや、勝てる気がしない。

私が先程から追いかけてるのは今世界を騒がしてる超新星の一人、”死の外科医”トラファルガー・ロー。

手配書を見たときから惹かれるものがあった。

この島にトラファルガー・ロー率いるハートの海賊団が上陸したと聞き、いてもたってもいられなかった。

「あっ・・・・・。」

外科医さんが店の角を曲がった。

あの角を曲がれば入り組んだ路地裏だ。

はやく行かなければ見失ってしまう。

私は走りだす。

「!!!」

「ククク。そんなに驚くなよ。」

角を曲がった途端腕をひかれ、背中には固く冷たい感触。

顔の横には囲うようにおかれた手。

「お前ずっと俺をつけてただろ。」

「えっ・・・いや・・・・あの。」

「ん?」

「うっ・・・・着いてきてました。」

うう・・・・生のこの眼力はきつい!

「クククッ。着いてきてた・・・・か。」

「だっだって本当なんだもん!」

逸らしていた目を合わせる。

あっ・・・・綺麗な目。

吸い込まれちゃいそう。

「・・・・・お前、着いて来るか?」

「えっ?」

それは今まで私がしていた”着いて来る”とは違うニュアンス。

「・・・う・・・・ん。」


尾行


「お前、名前は?」

「ミコトだよ。外科医さん。」

「その呼び方やめろ。今日からお前はうちのクルーなんだ。」

「じゃあ船長?」

「・・・・・ローと呼べ。」

「えっ?!でも私今日からクルーでしょ?」

「船長命令だ。」

「・・・・・わかった。ロー。」

「フッ、それでいい。」

END
 

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