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□なな
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「ねぇねぇ、ロー」

可愛らしく俺の服の裾を引っ張ってくるこいつに嫌な予感がする

いや、俺だってそこまで鬼じゃねぇよ

彼女がこんな事してきたらキスの一つや二つ落としたくなるさ

だがこいつが『ねぇねぇ』という言葉を使う時は限って頭が痛くなるような内容だ

「アザラシ食べたい」

「・・・・・お前はいつからベポになった」

ほら、やっぱりこんなバカげたことを笑顔で言いやがる

「ちがーうよー。ベポがいつも食べたいって言ってるじゃん。どんな味なのか食べてみたい」

「ベポだろ、それ。・・・・・そんなに食べたいのか?」

そう聞けば顔を輝かせて身を乗り出してきた

「うん!!!!食べてみたい!!」

「ふ〜ん・・・・アザラシの肉体はほとんど脂っていうけどな」

そう言えばこいつは輝かせていた顔を一気に青ざめさせた

「ろ・・・・ローローローローロー!それほんと?」

「ああ、ほんとだとも。それでも食いてぇなら用意すr「いらない!!!嫌々!アザラシやっ!」・・・よし」

俺の腰に腕を回して頭が潰れるんじゃないかって位押し付けてくる

俺的には一旦潰れて普通に戻してほしいところだ

・・・・・冗談だ

こいつの頭が潰れたら元も子もねぇ

なんて1人考えてたらまたこいつは笑顔でこう言ってきた

「ねぇねぇ!」

ああ・・・・また頭が痛くなるような問題か?

勘弁してくれ・・・・・

「ローとキスしたいっ」

予想をいくつか通りこされた


「・・・・・はぁぁぁぁぁっ」

「?ロー?どうしたの?」

こいつのまわりに?のマークが浮かんでる幻覚が見える

・・・・いや、幻覚じゃねぇかもしんねぇな

とにかく、こいつのかわいらしいおねだりに応えない理由はないので承諾する

「ロー」

「ん?」

「いただきますっ!」

「っつ!」

ああ・・・・ほんとこいつは毎回いい意味で予想を裏切りやがる

END
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