長編

□見えなかった表情
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「あっ・・・・そうだ。ロー、明日は一人で頑張ってくれる?」

「リン、主語がねぇとわかんねぇぞ。」

ローがものすっっごく憐みの目で見てくる。

なんだその目は、その目は!

「私明日から学校なの。ほら、前説明したでしょ?」

「ああ・・・なんか言ってたな。」

「そう、だからお金置いとくからお昼は前行ったデパートあたりで食べて?」

「お前は飯はどうすんだ?」

「私は明日は学食な気分だから。お昼は学校のやつ食べるの」

「・・・・なら俺の分の昼飯だけ作ってけ。」

ぶっちょう面で言うローに私は小さくため息をつく。

「あのね、私ローにはちゃんと温かいご飯食べてほしいの。だから、ね?」

「冷えててもいい。お前が飯作れ。」

何がなんでも一歩も譲らない気のロー。

だが私だって譲る気はない。

冷たいご飯を食べるよりは温かい方がいいだろう。

いや、別に、決して作るのがめんどくさいからではないよ?

・・・・・たぶん。

睨む・・・というより見つめあうの方が正しいような無言の決闘を繰り広げる私たち。
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