短ブック
□答えが出てる問題
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そんなことを考えてると突然先生が振り返りこう言った。
「じゃあ、この問題の答えを・・・セレナ、答えろ。」
「ふえっ!はい!先生はかつらかぶってます!!」
いきなり自分の名前を言われた私はテンパってしまい、考えていたことを大声で言ってしまった。
「あっ!!しまっ!!」
気付いた時には肩を震わせる先生とクスクス笑うクラスメイトがいた。
「セレナ・・・・今日は居残りだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「そっそんなーーーーーーーー!!!」
☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆
そんなこんなで私は今、大量の数学のプリントをやっている訳です。
いくらかつらのことを言ってしまったからといってこの量はないと思う。
こんなの漫画の中でしかみたことがない。
「先生・・・私この量やったら頭の良さがどっか逝っちゃう・・・。」
「嫌味なやつだな。だが安心しろ、もっと良くなるから。」
「あ・・・頭がいいってのは否定しないんだ。」
「事実だから否定できん。ほら、おしゃべりはここまでだ。さっさとやれ。」
先生は最後に出来たら職員室まで持ってこいと言って行ってしまった。
「はぁ・・・・やりますか・・・。」
私は転がっているシャーペンを持ち直し、プリントに向き合う。