短ブック
□君のいないこの場所で
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「いらっしゃい!」
カランカラーンッという音と共に開く扉。
「今日は何にしますか?」
あの日から何年たっただろう?
だいたい5年位だと思うが・・・・。
私は今はこの酒屋を経営するオーナーだ。
「セレナちゃんは本当にいい女だな〜。」
「お世辞いっても何もでませんよぉ?」
常連客とのいつもの冗談のような話。
「いやいや、お世辞なんかじゃねぇよ。どうだ?俺の嫁にならないか?」
お嫁さん・・・・か。
「そりゃあ無理な話だぜ。セレナちゃんには愛しの彼がいるんだからなぁ。」
「ふふふ。そうだねぇ。」
「えっ!嘘だろセレナちゃん!嘘といってくれーーーーー!!」
「残念ながらホントですー!」
そう言うと放心したようにとまるお客さん。