まず、この女をどうにかせよ、と脳が司令を出してくる。 私の体はどう対処すべきか動き出そうとするが、本能とは別の理性が私の動きを抑える。 この捲れ上がったワンピースをどうするか。 ああ、脚が白い 何考えてるんだ 触ろうか ふざけるな 舐めようか その手を引っ込めろ それとも噛み付いて引き裂こうか 変態め。 所謂天使と悪魔が、セインとデスタが頭の中で騒いでいる。 私の手は白い肌の上で小刻みに震えている。 いっそこの場に誰か入ってきてさえしてくれれば、私の頭は壊れずに済むんだろう。 優姫、と情けない声が部屋に響く。窓にぶつかる雨の音でその声は直ぐにかき消される。 横たわる彼女は眉を寄せて寝返りを打った。 おい、もういい加減起きてくれ。 戦うのはもう疲れたんだ。とまさに厨二病なセリフを脳内に並べていよいよ決心した。 ほぼ下着丸出し状態の彼女のシフォンワンピースの裾を掴み、下へ下げた。 指先からなめらかな肌の感触が全身に伝わってくる。 嗚呼、涎がでそうだ。 気が付いたのか、彼女はピタリと呼吸を止め、暫くするとむくっと起き上がった。 後ろ姿がなんとも言えなかった。 優姫は私を見ると、おはようございます、だなんてふざけたことをドロドロの甘い顔で呟いた。 (嗚呼神様仏様エイリア石さま) (どうしたらこの女を思い通りに出来るのでしょうか?) . |