pure

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入院生活が始まって3日。既にしろの足は完治していた。
診察時間の前、しろの携帯にメールが入った。唐須からだ。
内容は、決勝戦についてのことで話があるといった内容だった。

「私まだ退院できないんですがね…使えますかねこんな人間が。」

電源を切って診察時間が来るのを待った。




診察が終わり、本当に異常だと捨て台詞を言って豪炎寺先生は去った。
今は1時。唐須さんはいつ来るんだろうか…。
機内モードにしてひたすらテトリスにふける。
待ち遠しい。いくら敵対しているといっても、もう私は唐須さんを恨んでいないし、唐須さんも飛鷹さんを恨んでいるわけじゃない。

(すれ違いってこういうことなんだろうなー。羨ましい。)

すれ違う相手なんていない自分。昔からそういう友情とか愛情とか、そういった感情なんて芽生えなかった。
ただ生きることに必死だったから。

呆然と窓の外を見る。
ノックも無しに、誰かが入ってきた。

「唐須さん、」
「…しろ」


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