入院生活が始まって3日。既にしろの足は完治していた。 診察時間の前、しろの携帯にメールが入った。唐須からだ。 内容は、決勝戦についてのことで話があるといった内容だった。 「私まだ退院できないんですがね…使えますかねこんな人間が。」 電源を切って診察時間が来るのを待った。 * 診察が終わり、本当に異常だと捨て台詞を言って豪炎寺先生は去った。 今は1時。唐須さんはいつ来るんだろうか…。 機内モードにしてひたすらテトリスにふける。 待ち遠しい。いくら敵対しているといっても、もう私は唐須さんを恨んでいないし、唐須さんも飛鷹さんを恨んでいるわけじゃない。 (すれ違いってこういうことなんだろうなー。羨ましい。) すれ違う相手なんていない自分。昔からそういう友情とか愛情とか、そういった感情なんて芽生えなかった。 ただ生きることに必死だったから。 呆然と窓の外を見る。 ノックも無しに、誰かが入ってきた。 「唐須さん、」 「…しろ」 . |