始まるやいなや早速走ってくる。FWも追いつけない速さで走ってくる。 ニースさんは私を見てニヤリと笑った。 余裕ぶっこきやがって、と負けじとニヤリと返す。 瞬間、ボールは私の足元にあった。いや奪ってきた。 「!!」 「ちょろいもんです。豪炎寺―・・・」 パスをしようとした瞬間、まさか掛かるとは思っていなかったBRDに掛かってしまう。 じりじりと睨まれる。そうだ、ここは抜け出すために気を抜かせてみよう。 「あ!見てUFO!!」 「どこに?」 「私じゃなくて、上ですよ上!」 「引っかかると思ってるのか。」 「ええ。もう引っかかってますし」 「「!!」」 ボールはもうここにはない。どこかっていったらMFの風丸さんが運んでいた。 「いつのまに…!!」 「皆さん引っかかるまいとずっと私の顔見てたじゃないですか。ちゃんと下も見ないとダメですよ」 ボールは実際ニースさんの足の間から風丸さんにパスしたのだ。我ながらお手柄。 だがしかし、彼も直ぐに向かったニースさん達にかかってしまい、シュートを打たれる。 でもそれを何回もセーブするキャプまも。 (くそ、せめて気が合う人が居れば…もっと皆と仲良くすべきだった。) そんな時、久遠さんの言葉がフィールドに響く。 「まだ分からないのか」 「「!」」 「箱の鍵は、お前たちの中にある」 そう言って親指を胸に突き立てる久遠さん。 心の中ですか?それとも実際体内に埋め込まれているんですか?もう頭が回りましぇーん ふふ、と笑ったあとばたりと倒れた。 . |