pure

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後半に入って試合は白熱!なのだろうか。
さっきからカットしてはパスしての繰り返しで飽きてくる。必殺技とかあったらもっとアピール出来たんだろうに。

遠くで二人が見ている。生憎声は聞こえないが、見たところ久遠さん冬花をガン無視。
まぁ知ってますよ。無口なむっつりだって。
鼻で笑って久遠さんを見ると、睨まれてる気がした。

「楽しそう。」
「(あいつ今失礼なこと考えてるな。そうに違いない。)」

そんなこんなで鮮やかグリーンがアストロブレイクという技を飛兄さんに放つ。

「飛鷹さん!」
「っ!!」
「うをっ!」

ピピィーとホイッスルが鳴る。一点取られた。

「飛鷹さん、」

聞こえていないが名前を呼ぶ。飛鷹さんは悔しそうにボールを睨んだ。

そしてキャプきどチームが攻め上がる。シャドウという暗そうな人がシュートを放つ。飛鷹さんは私を見てから駆け出した。そして思い切り足を振り上げる。と、シュートが減速。ひょろひょろシュートへと退化した。

「なんだ今の…」

飛鷹さん、自分でやっておいてびっくりしている。

それから物凄く試合がヒートアップ。皆息切れが激しい。
走ってシュートしてパスして…

そして後半終了。結果は4-2。キャプテン円堂チームの勝利。
芽生える友情。ああかゆい。

皆へばって面白い。
両チームキャプテンしか立っていないのにKY体力の私は立ってリフティングをしている。なめてるこいつ、なんて思ってくれて結構。悪いのは私じゃなくて私の体力だ。


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