早速練習が始まる。 その様子をあの格好のまま見つめる黒田優姫。ヘッドフォンを着けている所からして、多分興味は無いんだろう。 「不動!」 「あ?ブッ!!」 そらみろ、お前のせいで流血だ。 シュートを打った張本人、鬼道くんが駆け寄ってきて背中に手を回そうか回すまいか迷ってその手が宙をかいている 「済まない不動、」 「済まねぇ。ホント済まねぇ。どこ向かってシュート打ってんだ馬鹿野郎」 そこへ大丈夫ですか!?と叫び声と足音が聞こえてくる。 声の主は俺の横に膝を付くと、肩を掴んだ。 「済まない黒田、不動を頼む」 「お任せ下さい、不動さんはご病気で…?」 「は?今見ただろ、ボールがぶつかって鼻血が出たんだよ。」 ギロりと鼻を押さえながら黒田優姫を睨むと、ハッとした表情で口元を手で被った。 「ではその頭は副作用とかではなく、」 「てめぇぶん殴るぞ」 病気発覚 それは俺と黒田優姫の戦いの始まり。 . |