pure

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しろが倒れた翌日。選考試合だった。しろを迎えに行こうと黒田邸へ向かったが靴がない。血の気が引く。どこ行ったあのバカ娘。管理室に入って地下スタジアムのモニターを見るが誰も居ない。電源を切って家を出て雷門中へ向かう。どうかそこに居てくれ。間違っても記憶のせいで早まったりしないでくれ。
駐車場に車を停めてグラウンドを見ると、もう既に揃っている。しろを探す。
ベンチ前で座って綱海と喋っているしろを見つけた。ホッと胸をなで下ろす。

いくつもの中学校のサッカー部が集結し、その試合を見守ろうとしている。どこのサッカー部にも所属しておらず、それなのにこの選考試合に呼ばれた飛鷹としろは注目されるに違いない。冬花の横へ行く。

「しろ、頑張って欲しいな」
「ああ。」

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