朝から森で練習しているとだいぶ汚れてしまう。だが安心したまえ。ちゃんと換えの練習着があんねんでーっ!! とりあえずもうお昼の時間なので、二つ目のお弁当と着替えを持って川へ向かう。綺麗な水が流れているので、手を洗ってその場の岩に腰掛けて食べる。我ながら料理上手いなー。 朝はジャージで練習していたが、昼は流石に熱くなるのでユニフォームに着替える。もうすでに暑かったのでジャージの上を脱いで黒タンクトップ姿でもりもり食べる。 途端、がさっと音がした。勝手に体が動いて、弁当やらなにやらを引っ掴んで木の上に身を潜めた。 「んー、あれ、居ねぇや。」 あんのハゲ何しにきた。おっと失礼。 不動さんは川を暫く眺めてから去っていった。完全に人の気配を感じなくなったので、木から飛び降りてさっきのポジションへ行って食べ続けた。 お弁当を食べ終わり、とりあえず汗を流そうとタンクトップを脱いで上半身ほぼ裸状態になる。ジャージの下にはユニフォームのパンツを履いていたので、ジャージを脱いでたたみ、川へざぶざぶと入っていった。どうせ暑いから乾くだろ。 川から上がり、タオルで体を拭いていると、どこから、というか背後から声がした 「しろちゃん?」 「え、あっ、基山ぁぁあああ」 びっくりして後ろにひっくり返って再び川へざぶんしてしまった。 大丈夫!?と基山さんが駆け寄ってきた。 が、上半身胸潰し姿だったのを見て顔を真っ赤にして逸らされた 「ご、ごめん!」 「いえすみません!!」 もし、今胸潰しじゃなくて可愛らしい下着だったら、見られても構わなかったかもしれない。だっておっぱいと体力が取り柄なんですもん。 大丈夫ですよ、と言って川から上がる。基山さんはあたふたしながら目のやり場に困っていた。 「今は見えてませんから、私のこと見てもらっても構いませんよ。」 「えっ」 基山さんはゆっくりこっちを見た。そしてあは、と照れ笑いする。 「ごめん、取り乱しちゃって…」 「こちらこそ勘違いさせてしまって。こんなところで何してるんですか?」 我ながらこれだけ潰せば男前な胸板だ。うん。 岩の上に基山さんと並んで座る。 私は安座して膝に顎を乗せていた。 「最近、朝早くから姿を見ないと思ってたら…こんなところで特訓してるなんてね。」 「探しに来てくださったんですか。すみませんね。」 「ううん。いつもここで?」 「いえ。今日はここで。前は校舎裏で特訓してたんですけど、今日からそこ工事しちゃうので…」 「そっか。」 基山さんの方に顔を向けて、膝に顔を付けた 「何故探しに来たんですか?基山さんも練習していればいいのに。」 「心配になったんだよ。しろちゃん、なんでも一人で抱え込んじゃうからきっとどこかで悩んでるんだろうと思ってね」 「…!そう、ですか…」 笑顔で言われたもんだから、顔が熱くなって膝の間に顔を埋めた。 「どんな特訓してるのか、見せてくれる?」 「喜んで!」 そしていつもの特訓を基山さんに見てもらいました。 . |