自分の精神力の弱さが気に食わない。 前半終了のホイッスルが鳴り、鬼道さんは円堂さんに肩を借りて帰ってきた。 私は怖くて手を口に当てて震えていた 「しろ、」 「大丈夫です…大丈夫…」 「…」 皆がベンチに集まり、久遠さんが鬼道さんの代わりに、虎丸くんを指定した。 「頑張ってください、虎丸くん」 「黒田さん」 「ん?」 「大丈夫ですか。」 しっかり目を見て言われた。もうどうでもいい。元から壊れてるんだから。いっそもうなくなってしまえばいい。 「大丈夫ですよ。」 「…俺、頑張ります。見ててください。」 虎丸くんはそう言ってフィールドへ出ていった。 ああ、もう思い切りサッカーやりたい。 後半開始のホイッスルがフィールドに響いた。 . |