声優BL

□『最高の1日を一緒に』
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12月の夜の事。この日はクリスマスパーティーがあり、俺と一ノ瀬は皆に内緒で、裏庭で待ち合わせをしていた。


真斗「…寒い。一ノ瀬…何をしてるんだ……。」


俺は体をガクガクと震わせながら待っていた。
それにしても寒い。
今日に限って寒いとは、運が悪い………。


トキヤ「遅れですいません!あの…仕事があって……って聖川さん!?ちょっと!!大丈夫ですか!?」

真斗「あ…あぁ。ちょっと寒気がするだけだ。心配しなくてよい。」

トキヤ「でも…震えてますし!」

真斗「俺なら大丈夫だ。」

トキヤ「心配で仕方ありません!これで良かったら巻いていてください。」


一ノ瀬がそう言うと俺にマフラーを巻いてくれた。
その時のマフラーがフワフワであったかくて気持ち良かった。


真斗「あ…ありがとう………。」

トキヤ「風邪を引かれては困りますからね。」


一ノ瀬は優しく問い掛けてくれた。
優しくされるたびに胸が苦しくなる。
これが…恋…か。


真斗「でも…俺にマフラーを差し出したら一ノ瀬が風邪を引くぞ?」

トキヤ「そうですね。なら、こうしましょう。」


ふわっ


真斗「お、おい!一ノ瀬!!何をして……!!」

トキヤ「こうすればお互い暖かいでしょう?」

真斗「………!!///」

トキヤ「聖川さん顔が真っ赤…ですね。」

真斗「そんなわけ…な…ぃ………。」

トキヤ「はい?」

真斗「なんでもない!」

トキヤ「何か言いましたよね?教えてください。」

真斗「ぅ………。」

トキヤ「言ってください。」

真斗「そんなわけない…と言っただけだ……。」

トキヤ「そうでしょうか?」

真斗「そ、そうだ!だから……その………。」

トキヤ「離れてほしい……ですか?」

真斗「そうとは言ってない!!」


ぎゅっ


真斗「!!」

トキヤ「私は聖川さんの事好きですよ。そうゆうあなたを含め…全部。」

真斗「………。」

トキヤ「あなたの気持ちを教えてください。」

真斗「俺も…一ノ瀬の事好き…だ………。」

トキヤ「そう…ですか。よかった………。」

一ノ瀬は微笑んで更にくっついた。


真斗「あまりくっつくな………。は、恥ずかしいだろう。」

トキヤ「なぜです?くっつきたいほど好きなんですよ?」

真斗「わ、わかってる!しかし………今までこんなこと…されたことなかったため…その…すごく…恥ずかしいというか…なんというか………。」

トキヤ「あなたの気持ちすごく伝わります。歌を歌っての伝え方もありますが、こうしてあなたとくっついて体温を分かち合う。そうゆう伝え方もあるんですね。………今のあなたはすごく暖かいです。」

真斗「そう…か……?」

トキヤ「えぇ。このまま時間が止まれば良いのにって…ついつい思ってしまいます。」

真斗「俺も同じ気持ちだ。時が止まれば…と。」

トキヤ「もう少し…そばにいてもいいですか?…少しでも側にいたいです………。」

真斗「構わん。」


そして俺達はもう少し、もう少しと言いながら長時間一緒にいた。
夜中になると、一ノ瀬が「そろそろ行きましょう」と立ち上がり、手を繋いで部屋に戻った。


真斗「わざわざ送ってくれて悪かったな。」

トキヤ「いえ。私はそこの部屋ですので、いつでも来て下さい。いつでも歓迎しますよ。」

真斗「あぁ。そうさせてもらう。俺の部屋も、いつでも来てくれ。待ってるぞ。」

トキヤ「はい。では行きますね。……あ。」

真斗「どうした?」

トキヤ「忘れ物です。」


チュ(ほっぺ)


真斗「!!///」

トキヤ「聖川さんまた顔真っ赤ですよ。頬にキスをしただけでこうなってしまうと本当のキスが出来ませんよ?」

真斗「っ………。」

トキヤ「では。」


ぐいっ!!


真斗「待て!!」


チュ


トキヤ「!!ひ…聖川…さん………///」

真斗「やられっぱなしはいかんからな………。や…やり返しだ……///」

トキヤ「もう1回………。」

真斗「?」

トキヤ「もう1回しても………いいですか?///」

真斗「あぁ………///」


そして俺達はもう1回キスをして部屋に戻った。
クリスマスパーティーよりも、楽しい1日になった。




―END―

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