声優BL

□【思い違い】
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夏の暑い日の事。
俺と梶くんはあるカフェで待ち合わせをしていた。


下野「暑いなー…。梶くんまだかな………?もう10分も遅れてるよ。」

梶「下野さん!ゴメン。寝坊した………。」

下野「寝坊?大丈夫?」

梶「一応………。」

下野「梶くんが寝坊とか珍しいな。」

梶「まぁ…そうだよな。はぁ………。」

下野「辛い事でもあったのか?」

梶「まぁ…あったと言えばあった………。」

下野「どうしたの?」

梶「いやー…。なんか…昨日寺島くんに呼ばれたから一緒に飲みに行ったんだよ。んでまぁ寺島くんが酔っちゃったから途中まで送るって送ったんだけど、寺島くんが急に寝ちゃって。仕方ないから部屋まで連れていったら俺、道連れに……。」

下野「み…道連れ…?」

梶「しちゃったんだよ………。」

下野「え?それマジ?」

梶「嘘だと思うなら寺島くんに聞いてみなよ!ホントに……あったんだから………。」

下野「………。」


―後日。
俺は寺島くんに事情を聞く事にした。
そして収録後。
俺は寺島くんを呼び出した。


下野「寺島くん、今日、飲みに行かない?」

寺島「いいけど。」


俺は寺島くんと近くの居酒屋に行った。


下野「寺島くん…単刀直入に聞くよ?」

寺島「うん。」

下野「梶くんと…したの?」

寺島「梶くんから聞いたの?」

下野「うん。」

寺島「確かにこの前梶くんとしたよ。まぁ俺も寝ぼけてしたわけだし…ほぼ覚えてないけど。」

下野「寺島くんダメじゃないか!梶くん傷ついてるよ?会ったら謝りなよ?」

寺島「今更謝ったとこで許してくれるか?」

下野「今ならまだ間に合うかもしれないだろ?」

寺島「一応明日収録があるから、その時に言うよ。」

下野「そうしな。」


次の日。
俺は確認の為、梶くんに電話をした。


下野「あ、もしもし?」

梶『下野さん?』

下野「急にごめんな。今日寺島くんから何か言われた?」

梶『謝られた。まぁ…許した。』

下野「お前はそれで良いのか?」

梶『え?ダメだった?』

下野「いや、別に…ダメってわけじゃないけど………心配だからさ。」

梶『下野さん…ありがとう。でももう大丈夫だから。』

下野「何かあったらすぐに言えよ?いつでも相談に乗るからな。」

梶『ありがとう。じゃ。』

下野「おう。」


ピッ(電話を切る)


俺は不安を抱えたまま寝る事にした。
次の日。
この日は偶然にも俺と梶くんと寺島くんでラジオをやった。
そのあと俺は二人に聞いた。


下野「この前のやつ和解したか?」

梶「うん。寺島くんホント俺も悪かった。ごめんな。」

寺島「いいよ。俺も梶くんのメガネ壊したりしてごめん。」

下野「はぁ。よかったよかった。一見落着か!って…え?メガネ?」

梶「え?言ってなかった?俺、寺島くんのメガネ壊しちゃったんだよ。」

寺島「で、俺も壊されてムカついて、ついつい梶くんのメガネを壊したと………。」

下野「はぁぁぁ!?んなもん俺に相談するなぁ!!」

梶・寺島「はぁ?」




―END―

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