白衣の帝王

□覆される価値観
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「さて、と」
「たぁぁぁぁん!!」
「!?」

段ボールを置いたシリウス目がけて突如慌てて飛んで来たなまえに、シリウスはのけぞって驚いた。
(た、たぁん?……ってか)

「何やってんのお前ぇぇぇ!?」
「だ、だって―――」

そこには段ボールと机のとの間に手を挟めたなまえの姿。(ホント何やってんだ!?)

「あ、荒々しく置いちゃいけないと思って―――」
「だからって手ェ挿めるか!?普通!」
「シリウスノンストップだったもん」
「予測不可能だったからな!?」

段ボールを持ち上げてはなまえの手を外してやった。あーもう赤くなっt……涙目じゃねーか!

「我が妹の手伝いとな!恩に着るぞ!」

そこへぴょっこりと現れたのは、たまたま通りかかったっであろうジェームズだった。腰に手を当て高慢ポーズをとっては、ニッカリと笑った。

S「古臭い言い回しだな、何時代の人だよ」
N「ハン、弥生でしょ」
S「古ッ!」
N「さぁシリウス!褒美をやろう!」
S「お前もかよ!?」
J「っはははー、流石我が妹」
S「(もう何なんだこいつら……)」

シリウスはゲンナリした表情で、二人して高慢ポーズをとっている様子を見てはため息を吐いた。(ってか、妹発言にツッコまないのか?あーはいはいツッコんだら負け負け)
頑張れシリウス君!

そこで「ん」?とシリウスが首を傾げる。そして脳内リピートされるのは「褒美をやろう!」というなまえの言葉。不意に、ニヤリと笑った。

S「そうだなぁ、じゃ、今週の土曜―――」
R「おっと手が滑ったー!」
S「どわっ!!」

そこに登場したのはリーマスだった。「いやぁ危なかった」なんて眩しい笑顔で言った。……手に彫刻刀を持っている。

S「危ないのはお前だろ!?」
R「やだなー。次は美術でしょ?」

だからって彫刻刀むき出しで持つのか!?完全に俺に刃向けてたよな!?

N「シリウス反射神経動物並みだワン」
S「遠回しに犬ってか!?」
R「……つまんないの」
S「真顔で言うな!」
J「その反射神経でリリーを連れてきてくれ」
S「もうお前に至っては意味分かんねーよ!」

シリウスは苦労人。

R「というわけではい!二人の荷物も持って来たよ」
N「おぉ!ありがとう」
S「サンキュ」
J「じゃ!美術室へ行こうか!」

ジェームズにつられて笑うリーマスやなまえに、シリウスも笑った。


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前半と後半の差(笑)
社会の先生は完全にあの先生がモデルです本当にありがとうございました。

      
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