ハリポタ

□保健室の帝王
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もしもリドルが保健室の先生だったら




「せんせー怪我しましたみてくださーい」
「やだよ。僕は他人には興味ないからね」
「ちょ!?何言ってるんスか!それじゃ職務放棄ですよ!!」

即答かよ!と心中でツッコミながら
リドル先生の横にある椅子に座る。
何だか病院の診察室で診察されるような気分になる。
白衣来てるし。

改めて、リドル先生の横顔を見てみる。
……うん、イケメンだ。

このリドル先生、校内ではかなりの人気を誇っている。ファンクラブなんて存在するし。
リドル先生目当てで保健室を訪れたり、中には手作り弁当なんて持ってくる子もいる。

……まぁ、気持ちは分からなくもない。
だって超イケメンだしね。

もし本当に医者だったら、女医やら看護婦やら女性患者やら、一瞬で心を奪われるんだろうな。

なんてことをぼんやりと思った。

「心外だな。今こうして君の相手をしているだろう?それよりなまえ。また怪我し
たのかい?」

……こんな性格では無ければ。

説明しよう!
このリドル先生、私には、私にだけは何故か
捻くれて根性ひん曲がった性格を惜しみなく露わにするのだ。
いわゆる『素』ってやつなんだろうけど……

うれしくねーよ!!とんだ被害でしかねーよこんなん!!
何も知らずにチヤホヤされる方が幸せに決まってる!
イケメンに無条件に優しくされる?
それなんてサービスなの!

「……またとか言わないでくださいよ。今回のは不意打ちだったんです不可抗力
だったんです。」
「へぇ?その言い草だと、いつもは自ら怪我してます、ってこと?」

クルリと椅子ごと振り返って、肘をつきながらニヤリと笑った。
挙げ足取りやがってこの皮肉屋が。

とか悪態を付いてみるものの、様になるその姿が憎い。
プイと目をそらし、改めて怪我した左膝を見てみる。
少し痛いかな?程度なんだけど、結構広く怪我し、血が少し流れている。
そして皮が―――

……うわぁ!痛々しい!痛々しいよ!!
見てたらなんか痛くなってきた!!(あるある、でしょ?)

「……もういいですー。自分で手当てしますんで」

はぁ、とゲンナリした顔でため息をついて、薬品棚へと足を向ける。
と、その時―――

「――ダメ。」

不意に、腕を掴まれた。
グイと引っ張られ、ペタリと椅子に戻される。
顔が、近い。

不意に(かなり不本意だし認めたくないけれど)
心臓がほんの少し高鳴った。
あぁ悔しい……!でもかっこいい(顔だけは)!!

「職務放棄なんて、言われたくないからね」
「……だが断る(ボソッ」

あ、ヤベ。
リドル先生が一瞬石化した。

「全くもって可愛くないね、君はっ」

傷の端と端に指を当て、寄せ付けるように軽く摘ままれる。

「いでっ!!??ちょっ……ストップ!ストップ!!」

何やってんだこの先生!?
傷口に直接触れてないとは言え痛いよこれぇ!!

「こうかい?」

さらに力を込められた。

「っぁ―――!!し、従います!先生に従いますから!!」

リドル先生の腕を掴みながら懇願すれば、
ジッと舐めるように顔を見つめられた。
そしてフッ、と鼻で笑うとようやく手を離してくれた。

……あれ?目にちょっとしょっぱい水がたまったんですけど。
これが噂の「あれ?前が霞んで見えない」状態か……

「恐怖から来る忠誠心か……いくら服従姿勢とは言え、気に入らないな」
「一体何の話ですか!?」

腕を組んで見下ろすリドル先生に全力でツッコんだ。
何その思考と表情世界中の闇の帝王顔負けだろ、常識的に考えて。




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これが元ネタで後に
「白衣の帝王」が誕生します(笑)

あれ……?保健室の帝王って
保健室の死○とかぶってね?

ってことで変えた(笑)
 

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