ストレイト!

□05.
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全身全霊で否定すれば、少し眉間に皺をよせた。小首をを傾げながらこちらを見下ろす仕草から察するに、多分思考が定まっていないんだ。


「違、う……?」
「よしOK、お前とボクにはどうやら意志の疎通・見解・共有という物が必要なようださあまずは冒頭の感情をもう一度要求の部分のみ話してみようか!」


息継ぎなんてしてないよ。
これ以上話を広げるものかと
こちとら必死なんだよ。


「その柔らかい髪に触りたいとか滑らかな頬を撫でたいとか」


なんで一言も間違わずスラスラ完璧に再現してんだよ気持ちわりーな。


「この両腕の中に閉じこめてしまいたいとか」


台詞だけ見ると中々照れたり赤くなったり等羞恥を煽られるものがある様にも思えるが……見ろよボクのこの投げ遣りなしかめっ面を。


「攻撃魔法でボロボロにしては踏みつけて泣いてる顔を見たいとか助けてと懇願されたいとか思うんだけど」
「はいそこっ!そこーっ!!」


思わず背の高いコイツの肩を掴んだ。
あぁそんなキュンしたような顔をするな複雑だから!!


「冷静になって考えてみなよ!ボクの立場で考えてみ!?苦しいだけだから!」
「たまらないだろう?」
「また別の意味でな!」


必死に訴えれば、ジロジロとこちらを見下ろしたこっち見んな。
はぁ、と一度嫌味だらけのため息を吐いて見せる。


「いいか、お前はどうでもいいけどボクはそんな趣味なんて持っていないし、」
「“趣味”……?」
「そこもかよめんどくせーなサラッと流せよだるいから!」


趣味とかって自覚がないと言うことはコイツ本物かよやだ危ない。コイツ危ない。









愛と呼ぶn「違げーよ!」
(もしそうなら世界腐ってんぞ!)




















               

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