短編

□Silence
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――リンが死んだ。

死んだ・・・っていうのはおかしいかもしれない。
機械に命は無いのだから。
でも、寿命はある。
ある日突然話せなくなる。
VOCALOIDにとって話せないのは致命的。
さっきマスターからリンをアンインストールすることを聞かされた。

「なんでっ・・・なんで、俺じゃないんだ。」

どうしてリンだけなんだ。
どうして俺の声も奪ってくれなかったんだ。
俺は・・・俺たちは2人でないと生きることが出来ないのに・・・!

静かだ・・・此処はこんなにも静かな場所だったか?

〈リンがが隣にいてくれないから・・・。〉

君が俺に音を与えてくれていた。
君だけが・・・俺の音だったんだ。

「神様・・・どうか・・・どうか、俺の声をリンに与えてください・・・。」

その声は静かに雪の中に消えていった――・・・。

〈レン・・・私はいつまでもレンの傍にいるから・・・泣かないでよ・・・。〉

end...
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