天使系小説

□蠅の街5
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『ねえ今何してるの?』
『学校はどうするの?』
『バイトは?』
『ノートいらない?二人分とってあるんだけど…』
『逢おうよ。開いてる日、ある?』
『昨日テレビでね…』
『何で電話に出ないの?』

あの日からまら1カ月。何通メールを送っても返事はない。
見に行っても部屋の明かりはついていないし、彼は出てこない。
『私のこと、嫌いになっちゃった?これってもう、お別れってことなの?』
ひどくぼやけたディスプレイに並ぶ文字。
返事が怖い。
エミリーがメールの送信を躊躇っていると、携帯電話はメールを受信し始めた。
誰だろう?そう思ってディスプレイを眺めていると、お馴染みのアドレスが表示される。

ヨセフだ!!

エミリーは慌てて目尻の液体を払ってメールを読み始めた。
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