P5 Story

□そして皆消えた。
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「やっぱりあいつ
自殺だったらしいよ」

「え!?
じゃぁ俺ら退学?」

「いや、学校側が
事故で通すってさ。」

「じゃぁ俺らは?」

「何もなかったかの
ように生活すればいいでしょ?」

「学校側もこれ以上の調査
をしないって言ってたから
俺らが犯人だなんて
バレやしないって。」

「そうか。よかったよなー
この時期に退学って
大学諦めるってことだもんな」

「幸い、あいつの遺書には
名前も書かれてないし
ラッキーだよな。」

「あぁ。でもまさか
死ぬとは思わなかった。」

「だよなー。
でも死ぬなら普通、俺らの名前
書くよな?
やっぱあいつは最後まで
バカだよな。」

「どーする?俺たち
あいつに呪われたりしてー」

「怖いこというなよなー
まぁあいつはバカだから
呪い方も
バカなのかもよ?」

「靴隠したり?」

「それ呪いじゃないからッ笑」

「今どき小学生でも
そんないじめしないよー」

「でも、あいつ。バカだから」






















1週間前に
俺らの通う聖学館高等学校
で、一人の生徒が
飛び降り自殺をした。

遺書には、「もう耐えれません」

と書かれていた。

聖学館は自殺者が出て
来年からの入学者が減ることや
世間の目を気にして
"事故"で処理をした。

自殺したのは
高津 裕樹(たかつゆうき)

学校の5階から
飛び降り、全身を強く打ち
即死。

もちろん警察が来たが
きっと学校が金でも
渡して口止めしたんだろう。



高津を自殺に追い込んだのは
きっと俺らだろう。

同じ、演劇部の

小沢 吾郎(おざわごろう)

田口 智也(たぐちともや)

宮城 潤(みやぎじゅん)

俺たち3人は
自殺した高津から
金を脅し取ったり
部室で暴行したり

理由は夏の地区大会のときの
主役に吾郎ではなく
高津がなったこと。

配役を考えたのは
顧問だった。

しかし、納得いかない
吾郎達は
高津をいじめるようになった。
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