P5STORY

□3つの魔法
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目を覚ました。

病院…?

いや、おかしい。

病院の病室の
ベッドに自分が
寝ているではないか。

頭が混乱していた。

しかし、やっと
状況に気づいた。

俺は魂なんだと。

あそこに寝ているのは
体だけで、中身は
離脱したんだと。

どうすれば良い?

そんなことを思って
いたら、病室の
ドアが開いた。

もの凄い勢いで
父、母、祖父、祖母
妹2人が入ってきた。

そして号泣だ。

俺は、真実を知った。

宮内隆太は死んだんだと。

「隆太ー!」

声を上げて皆が
泣いている。

まさか、自分が
こんな世界を
見ることになるとは…

これは、自分の
死後の世界だ。

そんなことを
思っていたら。

どこからか声がした。

「隆太君。」

「え?」

「君は、宮内隆太君
だね?」

見覚えのない
白髪のおじいさんだ。

しかし、なぜ
魂の俺と会話が
できるんだ…?

「もう、気づいた
と思うが、君は
死んだんだよ。」

「交差点で事故った?」

「そう、相手は
飲酒運転だ。」

「……」

猛烈な怒りが
こみ上げてくる。

飲酒運転のせいで
俺は死んだ?

犯人は誰だ。

俺は今、魂
つまり幽霊だ。

俺も死ぬなら
犯人も一緒に
殺してやる。

そんなことを
思っていると

「今、犯人殺す
と思っただろ?」

「は、はい。」

「なら、今から
君の願いを3つだけ
叶えてやる。」

「あの、あなたは…」

「俺は、神様だ。」

「……は?」

「だから、神様だ。
信じられんかも
しれないが、神様は
本当に存在するんだ。
そして今君は死んだ
人間だ、神様に
会う事があっても
おかしくはないだろ?」

確かにと思った。

「3つ叶えてくれる
んですよね?」

「あぁ」

「なら犯人、殺して」

「別に構わないが
3回しかないんだぞ?」

「いいから、犯人、
殺してください。」

「だったら…
犯人、見つけてこい」

「あんた、神様じゃ
ないわけー?」

「神様だ、だけど
俺は、叶えるだけで
探すとは言ってない。
さっさと探して
こんかいな」

急に関西弁になった。

なんなんだ。

この神様を名乗る
なぞのオヤジは…。



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