P5STORY

□無言電話
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プルルルルッ!
プルルルルッ!

電話のベルが
鳴り響く。

プルルルルッ!
プルルルルッ!

「もーまたぁ?
いい加減にしろよ!」

少し怒った口調で
電話に向かう
真辺明(まなべあきら)
は28歳の一人暮らし。

今住んでいるのは
都心から少し
離れた場所にある
一軒家だ。

もともとは
両親と妹の4人で
暮していたのだが
父親が転勤したので
ここに残ったのは
都内に就職している
俺だけなのだ。

2階建ての
その家は1人暮らし
には広すぎる
家なのだ。

おもに生活は1階で
しており2階は
誰もいない、
物置になっているのだ。

プルルルルルッ!

電話はまだ鳴っている。

「もしもしッ!」

「……………」

「お前、いい加減に
しろよ!
これで何回目だ!」

「…………」

ガチャ。

電話はきれた。

明はこのところ
無言電話に
悩まされている。

ひどい時は
1日に100件を
超える時もある。

時間を問わず
とにかく電話は
鳴り続けるのだ。


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