勇者だって人間だ

□第四章
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「マジで来たか……勇者一行」

「えっと、どちら様ですかね?」


目の前に立ち塞がるのは、裾の長いマントをなびかせ、羽の付いた帽子を目深に被り、顔には目元を隠すシンプルな仮面を付けた人物。

背中には物々しい戦斧を担いでいる。

当然ながら俺にこんな怪しい知り合いはいない。


「この国から立ち去れ、っつーか勇者辞めろ。死ぬぞ」

「へえ……で?」

「…………は?」


俺の返しに、謎の人物の唯一見える口がぽっかりと開いた。





〜chapter4〜
――夢見

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