Heroic Legend -終章の白-
□最終話 変わる世界
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ポケモンリーグでは城の崩落に巻き込まれ、新たに造られたチャンピオンロードとリーグの完成が間近となっていた。
「おじーちゃん、見て見て!」
「おぉ、綺麗だぞアイリス。まるで強く可憐な天女様を見ているかのようだ」
アデクとのチャンピオン防衛戦に勝利し、新たにイッシュ地方のチャンピオンに就いたアイリス。
シャガに見立ててもらった新しい衣装を着て、ヒラヒラと回って見せる。
「ほぉ、悪くない」
「ギーマさん、やっぱり年下趣味なんですか?」
「だから違うってばシキミ君」
「ギーマの年下趣味はともかく…。我が師の言うと通りに似合っているぞ、新チャンピオンよ」
「えぇ、とても可愛らしいですわ。ギーマの年下趣味はともかく」
「…何なのキミ達」
四天王に褒められ、アイリスも褐色の顔を紅くさせて喜ぶ。
「やった! ありがとう皆!」
「…という訳で、2年ぶりのリーグ開幕の宣伝は是非ウチに任せて下さい!」
リーグ開幕の宣伝の依頼を受けてやってきたトーンの笑顔にも、やる気がみなぎっている。
「オープニングセレモニーは、シロナさんとアイリスさんとのエキシビジョンマッチとかどうですか、オーナー?」
「シロナ姉ちゃんも来るのかのぅ? 楽しみじゃ!」
「まだ決まってないわよ、ミハク。まぁ…その案はいただきだけど」
トーンを中心とし、リーグ開幕の宣伝やその開幕式典の段取りまで殆ど彼女達が企画する。
今や『Schein Leere』という会社の名は、それなりに名の通った企業として有名になりつつあったが、まだまだ大企業とはいかない規模だった。
店の大きさも従業員数も、開店当初から殆ど変わっていない。
それでも有能な従業員達のおかげで、現状を維持しつつも営業に飛び回る忙しい日々を送っていた。
「シロナさんのミロカロス…。あの美しく虹色に輝く鱗はTV越しでも十二分に分かる程よく育てられている証拠。
そしてミロカロスに負けないくらいの力強さを持つガブリアスもまた同様に…」
「キリトは黙ってて」
「はい…」
「ガブリアスの格好よさはミハが一番知っとるぞ」
「アタシもドラゴン使いだからガブリアスの強さも格好よさも全部知ってるし、すごく大好きだよ。キリトおにーちゃんの気持ちもすごく分かる!」
「ミハク、アイリスちゃん…!」
「年下女子に慰められてるし…」
「リーフィアも呆れてるわ」