Heroic Legend -終章の白-

□第94話 イッシュリーグ開幕
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いつの間にか近付いてきた人物達は、全員ボクが見知った者ばかり。

「やはりここまで来たか」

「ヒョウガ…」

寒暖差の激しい表情のヒョウガは、今回は冷めた表情で登場。

「俺はまだ完全に脚が治ってないから、今回は観客だけどな」

「ネク、もう退院したの?」

「まぁね」

未だギプスで固定された脚を引きずり、松葉杖に寄り掛かるネクは笑う。

「オレも出るのな〜っ」

「クロードまで!?」

「ヒョウガ達と一緒に、超急いで集めたのな!」

相変わらず人懐っこい笑顔で、バッジケースを誇らしげに見せるクロード。

ご存知お馴染みの国際警察の三人は、知らぬ間にトリオとなっていた。




「…ま、何人強敵がいようと、優勝するのは俺だけどな!」

「シアン…それフラグや……」

新たに現れたのは、長い黒髪をしならせながら満面のどや顔を披露するシアン。

「私だって負けないわよ!」

その隣には、先にシアンと合流したのであろう、新緑ガールのライカがいた。

「ライカも手強そうだな…」

何度も衝突した女子コンビ。

今回も色々な意味で衝突しそうだ。




「…ようやく間に合ったようだね。危うく受付時間に間に合わない所だったよ…」

「フォリアの周り、何だかすごーく賑やかだねぇ!」

「チェレン、ベルも!」

遅れて登場したのは、カノコに住んでいた時からの幼馴染みであるチェレンとベル。


「こうして皆が揃うのは初めてだね」

「そう言えばそうだな」

ボクの言葉に、ネクが納得したように頷く。

「皆、よろしくぅ」

「ベル、挨拶や自己紹介の類は宿泊施設に行ってからでも良いんじゃないか?」

ニコニコと手を振って挨拶をするベルの横で、チェレンは溜め息を吐いた。

「んじゃ、早速宿泊所にレッツゴーなのなっ」

「おー!」

やたら盛り上がるクロードとシアンを先頭に、ボク達はゾロゾロと施設に向かって歩き出した。


















「おぉ…広い!」

「これなら超寛げるんじゃね!?」


「…って、何で僕の部屋に集合してるの!?」

「言い出しっぺの法則というのがあってだな、チェレン」

宿泊所のとある一室……と言っても、ここはチェレンが宿泊する部屋だ。

何故かここに全員集合していた。

「下の階に広間があるだろ!」

「だって他のトレーナーがポケモンの調整してるから近付けねーんだもん」

「シアンに同意」
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