Heroic Legend -終章の白-

□第76話 大空のぶっ飛びガール
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貼り紙にツッコみつつ、その続きに目を通す。


〔え? もう一度やりたいって?
youも空が好きなんだね!
じゃあ、次はこの大砲だ! 因みに、ここの移動手段は殆どが大砲だ。
次の大砲も、wonderfulな空の旅を楽しんでくれたまえ!!〕


「ふざけるなぁぁぁッ!!」

再び乱暴に紙を剥ぎ取り、グシャグシャに丸める。


そして泣きながら大砲に乗り、また貼り紙を見付けて大砲に乗りを繰り返しながら、ボク達は先へと進んで行った。
















そんな大砲に慣れてきた時、次の貼り紙にまた出くわした。


〔挑戦者、次の大砲は顔面注意だ。
気を付けてフライトを楽しみなYO!!〕

「が…顔面注意って、何だよ?」

【文字通りやろ?】

「そうか? 例えば虫が飛んで来るとか…」


そんな事を甘い考えだと思ったのは、大砲で飛んだその直後だった。


いつも通りに大砲に乗り込み、飛ぶ。

空中からみた景色は、なかなか面白かった。

これは恐らく、鳥ポケモンの視点なのだろう。

最初は怖くて目を瞑っていたが、慣れれば満更でも…



ガンッ!!


成る程、顔面注意だ。

すぐ目の前にある壁に気付いてなかったボクは、無防備な顔面を強打させ、ズルズルと壁からずり落ちる。

暫く悶絶しながらうずくまっていたが、音と痛みの割には大した怪我は無かった。

「あ…鼻血…」

【今、アンタの顔を透視したけど、鼻の骨にヒビ入ってたわよ】


けど、歯や他の骨が折れなかったのは少し救われた気分だ。

「フウロさん…挑戦者の事、殺すつもりですか…」

【ナイスボディで可愛い癖して、結構やるわね…。
フウロ、恐ろしい子…!】

ランプルが月影先生の物真似をしながら呟く。

…何で『ガラ○の仮面』知ってるんだよ。


ツッコミはせず、鼻にティッシュを詰めるというベターな応急処置を施した後、次の大砲を探す事にする。


案外それは一番近くにあった。

砲台に貼られてある貼り紙を見付ける。



〔ここまでの大空の旅、お疲れ様だ挑戦者!!
さて、次の大砲の後はいよいよフウロとのバトルなので、しっかりとbreaktimeを取りたまえ!〕

「このウザさにも慣れたけど、大砲の着地地点とか打ち出しスピードを調整してくれ…」

気楽な貼り紙の文章に項垂れながら大砲に乗り込む。

休憩は途中途中でしてきたから、大して休まなくても平気だった。
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