Heroic Legend -間章の灰-

□第42話 目覚めない意識
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四日後―――――。



プラズマ団襲撃事件から、早くも96時間が経とうとしていた。


場所はカノコタウンから変わって、カラクサタウン。

その街の病院に、彼らはいた。



カラクサ病院は最新医療設備の整っている所ではないが、高年齢の住人が多い為にある程度の治療が出来る程の設備は整っている。

なので、ヒウンシティに存在する大きな病院に行く事が出来ない者達は皆、シッポウシティの診療所かこの病院を訪れているのだ。

医療設備が万全ではないからとはいえ、そこに勤める医師達の腕が悪い事は無いのだから。


そして、その病院に新たな患者が搬送されてきた。

患者は15歳の少女で外傷は殆ど無く、いたって健康そのものの状態だ。

しかし、医師は彼女の外傷以外の事で頭を悩ませていたのだった。







場所が変わり、とある診察室。

患者の物であろうカルテを横のデスクに置きながら、医師は少女の母親である女性に漏らした。


「外傷は手首と背中に付いていた痣だけなんですけれど、それ以外にも奇妙な痣がありまして…」

「あの手の甲の痣…ですか?」

母親がそう尋ねると、医師が二回程頷く。

「そうですね。入院当時は薄かったのですが、娘さんの容態が安定していく毎に、濃くなっていっているんですよ。
…娘さんの体力に反応しているように見えますから、ハッキリ言えば…まるで生き物みたいです」

「…それ、前の入院時にも言われた様な気がします。
ですが、アレのせいで娘の体調が悪くなったっていう事は全くありませんから」

母親の言葉に、医師はそうですか…としばらく顎に手を当てる。

そして、何かを思い出したように話を切り出した。

「それから、もう一つ…」
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