Heroic Legend -序章の黒-

□第25話 遊園地で捕まえて
1ページ/8ページ

「オラオラ、ポケモンを出しなよジーさん」

「な、何をするんじゃぁぁっ!」



「…」


こんにちは、フォリアです。

あれから何とか砂から無事に脱出し、ライモンシティに着いたのですが…。



…何かいきなりプラズマ団の下っ端達とターゲットのお爺さんが揉めていた。


「このポケモンはトレーナーから預かっておるものなんじゃ…渡す訳にはいかん!」


そう言うと、いきなりお爺さんは太極拳で下っ端の一人をボコボコにし始めた。

「えwちょwwまっ…グォォォォっ?!」

このまま行けば死ぬんじゃないかって思い始めた時…



―――――ぐき。


「ぐぉぉぉ…こ、腰がぁぁ…」

絶妙過ぎるタイミングでお爺さんの腰がブレイクしてしまった。


思わぬ形勢逆転に、下っ端達は一気に調子に乗る。

「ハハハ、バカめ! 大人しくしていれば良いものを!」



「…さっきまでやられてた人が言うんだね」

手をポキ…と鳴らしながら、ボクが真顔で言う。


「さぁ…通行の邪魔だし、お爺さんを虐めるのって酷いし、キミ達どっか行った方が良いよ」

しかし、この人達はボクをバカにしているのか、はたまたこの人達がバカなのか、逃げる気配も無い。

(…こ、この龍のような気は……っ!)

勿論、お爺さんが某バトルマンガのような事を考えているのは、作者以外分からない。


「ハハハっ! おチビちゃん一人で何が出来るんでちゅかー?」

そのセリフがツボに入ったのか、一斉に(二人しかいないが)ゲラゲラと笑いだす下っ端達。




それにキレたのは―――――――――…。














「…そうか、テメーらそんなに痛い目見なきゃ分かんねーのか?」

何か自分もバカにされている気がして、イラッとしたオレが思わず表へ出てくる。

「俺達ぃ、痛い目見ないと、ずぇーっっったい分からないでちゅぅっ!」

挑発のつもりで言ったかもしれないが、オレの怒りの炎を煽るには最高の油だった。


「……くっ…くくく…」

「あれあれぇ〜? どうしたの…お・チ・ビ・ちゃん!」





「…ぶっ殺す」














「「…スンマセンデシタ」」


10秒後、見る影も無いくらいに腫れ上がった顔で、下っ端達はオレに土下座していた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ