Heroic Legend -序章の黒-
□第27話 決意と異変
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「わぁっ…リポ○タンDだぁっ!」
嬉しそうに受け取るベルもベルだった。
「…俺さ、プラズマ団の取材中に『奴らがライモンで暴れてる』って聞いて飛んできたんだけど、何処にもいなくてさぁ…」
クロードは、袋からシゲ○ックスを取り出して食べ始め、もごもごと話し始める。
…病床についているボクだけど、心の中ではツッコむよ?
何処から買ってくるんだよ…リポとシ○キックスww
【売店よ】
すかさず答えるランプルにもツッコみたかった。
…読心術を止めて下さいw
「―――んで、モグモグ…雨も降ってきたし、雨宿りしてる時に…モグ…すっげぇデカい泣き声が聞こえたからさ、モゴ…モグモグ…その声が聞こえた遊園地に行ったら、フォリアがただの屍になってたって訳モグモグ…」
こら、シリアスに泣いてブッ倒れたボクを『ただの屍』扱いとか酷くね?
【…クロード、食うか喋るかどっちかにしろよ】
クロードの腰に付いているボールの中から、スワンナがツッコミを入れる。
…ツッコむ所がまだあるでしょ?!
―――――――――
それから少し談笑してから、ベルとクロードは一旦帰って行った。
「…ふぅ…」
喉の調子も良くなり、咳も大分収まってきた。
うん…流石はボク。伊達に冬の雪山を夏服で駆け回って風邪引かない訳だ。
酷い風邪引いても、一日で良くなるんだなぁ…。
…とはいえ、やっぱり熱はあるし、咳もまだ出る。
当分は安静に寝てなきゃね…。
【あ、それウチのシゲ○ックスや!】
【…えー、ちょっとくらい良いじゃん】
【ジャルル、ブリッツ。あまり騒ぐな…】
御三家はシゲキ○クス争奪戦(ヤイバは抑え役)を繰り広げていた。
【…これ、プニプニしているな】
【毎日手入れは欠かさないからね】
ガルダはランプルの液体を触って遊んでいる。
本人は超能力で器用にプリンをスプーンで食べていた。
「………楽しい…」
【…何か言ったか、フォリア?】
ヤイバがボクの方を向いたが、ボクは
「ううん…何でも…ない……」
と言った。
…正直、ボクはまだ迷っていると思う。
このままプラズマ団の……Nの思い通りにポケモンが解放されたら、人間を嫌うポケモン達は喜ぶと思う。
だけど、ボクとジャルル達のような関係のポケモンは悲しむ事になる。