Heroic Legend -序章の黒-
□第8話 ムンナを救え
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了解したという意味で頷く。
「本当? ありがとう! じゃ、アタシの家に行こう。話はそこでするわ」
そう言うと、マコモ博士はアパートっぽい家の中へと入って行く。
ボクも遅れないようについていくのだった―――――……。
二階、マコモの研究室―――――。
「ここがアタシの研究室よ」
と、言われて案内された部屋は、妙な機械が数段置かれた所だった。
パソコンも2〜3台はあるし…。
ふとパソコンの方を見ると、ボクとあまり年の変わらないような女の子がいた。
「マコモ博士、あの子は?」
「あの子はアタシの妹よ。
…おーい、ショウロォー!」
ショウロと呼ばれた女の子が、こちらを振り向く。
「なぁに? お姉ちゃん」
「お客様よ、きちんと挨拶しなさいな」
「はーい」
ショウロちゃんはこちらに来ると、自己紹介をする。
「こんにちは、私はマコモの妹でショウロっていうの。
あと、パソコンの『預かりシステム』の責任者…っていうか、管理人よ」
……そう言えば、アララギ博士が『預かりシステム』の管理人にその内会えるって聞いていたけど……この子だったのか。
「ボクはフォリア。新米トレーナーだよ」
「よろしくね、フォリアちゃん!」
「さて、本題に入るけど……」
マコモ博士がパソコンをカタカタ言わせながら、あるポケモンの画像を出した。
ピンクのボディに花模様の可愛らしいポケモンだ。
「あなた、このポケモンを知っているかしら?」
勿論、カノコからは殆(ほとん)ど出ないから、知るわけ無いですw
こんな時こその図鑑だよね。
そう思うと、図鑑を出して検索を始めた。
「えっと、ムンナ……って言うんですか?」
タイプはエスパー、人やポケモンが見た夢を食べるポケモンかぁ……。
「当たり。実は今アタシがやっている研究に、ムンナが出す『夢の煙』っていうのが、どうしても必要なのよ…」
…うん、オチが読めた。
「それをベルと協力して採集してくるんですか?」
「さっすがフォリアちゃん! 話が早いわぁ〜っ!」
マコモ博士は手を叩いて喜ぶ。
まぁ、ジム戦も終わったし、観光がてら行ってみるのも悪くは無いかな……。
大丈夫だとは思うが、ベルだけだとなんだか心配だし…。
「分かりました、『夢の煙』ですね?」
「そう、ムンナってポケモンよ」