Heroic Legend -序章の黒-

□第7話 ポッドとバオップ
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…とにかく、やってみないと分からないね。

「タイプは不利だけど、…頑張ってジャルル」

【ウチはそない簡単にやられるアホちゃうからな…任しとき!】

ジャルルのやる気ある言葉に頷く。

「フォリア、準備は良いか?」

スタンバイが完了したポッド君が声を掛けてきた。
ボクもボールを取り出し、ステージの台に立つ。

「…いつでもどうぞ!」

「へっ、いい返事だ…」

「では、これよりジムリーダーVSチャレンジャーの試合を始めます。
審判は僕、デントが務めます」

静寂が訪れたステージ内に、デント君の声が響き渡る。

「それでは、試合――――」

しん…となる一瞬。

そして―――――、



「始め!」

デント君の声と共に、ボクらはボールを投げた。

「行けっ、ヨーテリー!」

「ジャルル、任せた!」

互いのボールからポケモンが出て睨み合う。

「おいおい、切り札を最初から出して良いのかよ?」

ポッドは余裕の笑みでジャルルを見る。

自信たっぷりのようだけど、やられるわけにはいかないよ……。

「ボクにとっては、みんなが切り札だと言えるよ」

【はん、犬公か。軽く伸したるわ!】

「ジャルル、体当たり!」

ボクの指示を受け、ジャルルは勢いよく飛び出した。

その勢いのまま、ヨーテリーの方へ向かっていく。

「かわせ、ヨーテリー!」

【はぁっ!】

しかし、ヨーテリーもいち早く反応し、ジャルルの体当たりを避ける。

「そのまま蔓のムチ!」

ヨーテリーの避けた場所に向かって蔓のムチを飛ばす。

バシン――――ッ!

【うぁっ!】

攻撃は見事ヨーテリーに命中。

だけど、これで終わりだと思わないでね!

「ジャルル、そのまま巻き付いて相手を休ませないで!」

【任しとき!】

ジャルルの蔓のムチがヨーテリーの体を絡め取り、あっという間にヨーテリーは身動きが出来ない状態に陥った。

「蔓のムチから一転して巻き付く攻撃……。
……へへっ、楽しくなってきやがった……! ヨーテリー、奮い立てるでムチを弾いてやるんだ!」

【分かったよポッド!】

ポッド君の指示を受けたヨーテリーは体を奮わせて、思い切りジャルルの蔓を弾き飛ばす。

【うっそん!?】

「そのまま体当たりだ!」

【たぁぁっ!】

ヨーテリーの体当たりが、唖然としているジャルルに当たった。
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