Heroic Legend -序章の黒-

□第32話 対決、冷凍コンテナ
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「相手が俺の事をどう見るのか。男だと思っていた奴に自分の性別を教えたらどんな反応をするのか。
俺は、その反応や態度を見るのが面白いんだよ」

何とも随分変わった思考の持ち主だ…。

そう思いながらも、ボクはジャルル・ブリッツ・ヤイバの三匹を出し、ヤーコンさんの方をクルリと向いた。


「じゃ、行ってきます!」

「しっかり頼むぞ」

「はい。行こう、みんな!」

【【おうっ!】】

とりあえず街中を探す事にしたボクは、ジャルル達と共に西へと走って行った。














―――――――――――

「…お前もさっさと行け、いつまでグズグズしているんだ?」

「まぁ、そんな急かすなよ。今行くっつーの…」

残ったヤーコンに急かされ、シアンはサックからボールを一つ取り出す。

「そらっ、頼むぜ…ディー!」

ポンっと出てきたのは、雄々しい姿をした犬のようなポケモン。

「ほう…よく鍛えているじゃないか。これなら、放っておいても心配ないか…」

「だから言ったろ?俺は弱くはないぜ…って」

シアンはそう言いながら、『ディー』と呼んだポケモンに乗る。


「んじゃ、適当に頼むぜ。適当に匂い嗅いで、適当に見付けて、適当に捕まえるんだ」【適当…って、やる気あるのか…】

「…ん? そんなムスッとすんなって。ほら、行くぞ」

シアンに促され、ディーは不満そうに北の方へと走り去る。





それを見送ったヤーコンは、フン…と鼻を鳴らす。

「さて…自警団を集めて指揮でも執るとするか…」

ポツリと呟いて、ヤーコンは自分の携帯電話を取り出すのだった。
















―――――――――――――



それから約一時間弱、ボクらはプラズマ団を捜したが見つからず、最後に探していなかった『冷凍コンテナ』の場所にまで足を運んでいた。

まぁ、今に至る…という奴だ。


【…しっかし、アイツらもしつこい位に活動しとるんやな】

【最早、暇人みたいに見えるよ…オイラは】

【同感だ。まったく…はた迷惑な連中だ…】

御三家チームは、あれこれとプラズマ団に対する辛口コメントを言っている。

勿論、ボクもそれに激しく同意していた。

「人とポケモンの絆を無理矢理引き裂くなんて…こんな事に意味なんてあるのかな…?」

【人間に愛想を尽かしたポケモンが勝手に出て行く、という話を耳にした事がある…。
拙者は奴らの行動は無意味だと断言するな】
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