Heroic Legend -序章の黒-
□第17話 苦しみの中で
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「また…いきなり、どうして?」
【拙者は貴殿に命を救われた…。だから、拙者は貴殿の配下に加わりたいのです…!】
そう言って頭を下げるミジュマル…。
「……駄目」
【なっ…何故ですか?!】
「命を救われたとか、配下になるとか…そんな堅苦しい事言わないでさ……純粋に本音を言ってよ」
【…せ、拙者は……】
少しオタオタし始めるミジュマル。
ボクはそんな彼の頭を撫でて言った。
「…ボクらの関係に上も下も無いよ。
…あるのは、仲間っていう一つの輪だけだよ…」
ミジュマルはボクの手を取って、静かに呟いた。
【拙者も、その……輪の中に入りたい】
白い顔が、真っ赤になっていて可愛い…。
「…これからもよろしくね、ミジュマル。
いや…ニックネームは…ホタチのように鋭く、仲間を守る刀……」
「……ヤイバって、名前は?」
ミジュマルは力強く頷くと、ボクのカバンから空のボールを出してきた。
【……これから、世話になるぞ…フォリア】
…こうして、ボクらに新しい仲間が加わった。
←〔To Be Continued…〕