Heroic Legend -序章の黒-

□第6話 サンヨウの三つ子達
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「ふむ……。なつき具合から診ると…フォリアさんはとても優しい性格で、素直にポケモンと接している事が分かりますね」

「え? そう見える……のかな?」

いまいち実感が湧かない。

だけど、これがポケモンソムリエの力なんだ…。
素直に感心出来る、と思った。

「えぇ、とても。…では、ご注文が決まりましたら、お呼び下さいね」

そう言いながら、コーン君は仕事に戻って行った。

【フォリア、ウチはこれな】

【オレはこれ】

ジャルルとガルダがいつの間にか、メニュー表をボクから取って見ている。

「…ねぇ、二匹共」

【何や?】

「…ジャルルとガルダは、ボクの事……好き?」

…って、何突拍子も無い事聞いているんだ……ボクは。

【オレはフォリアの爪だ、愚問だな】

ガルダはそっと擦り寄る。ふわふわの羽毛がくすぐったいが、とても温かい…。

【ウ…ウチがフォリアの右腕になるんや! 厨二病の新参モンは大人しくしいや!】

ジャルルもボクにペタリとくっついた。ガルダの羽毛とは違ってひんやりとしていたが、すべすべしていて気持ち良い感触だ。

…良かった、嫌われていなくて。

ホッとしたボクは、改めてメニューを見直した。


【ウチはこれや】

ジャルルが指したのは、カップケーキ風のポケモンフーズ。
意外に美味しそう。

「…ガルダは?」

【これだ】

と、指したのはミートボール風の辛口な味付けのフーズだった。

「OK。…じゃ、ボクはミルクレープにしようかな」

注文が決まったので、ウェイターを呼ぶ。

「ご注文はお決まりですか?」

と、言って来たのは、ポッド君だった。

とりあえずさっき決めたものと、モモンの実のジュースを頼んだ。

「…以上かな」

「ありがとうございます……ともう1つ。フォリアちゃんはジム戦をしに?」

「えぇ、まぁ一応」

すると、ポッド君は「やった…」と呟きながら、小さくガッツポーズをする。

「…?」

「いや、何でも…。あ、ジム戦をするなら、明日の10時にまたここへ来てくれると嬉しいな!」

「…? 何かよく分からないけど……とりあえず、明日の10時だね」

「ありがとうな! じゃ、忘れんなよ!」

ポッド君はそう言い残して、厨房へと消えていった。

……一体何があるんだろう?

それは、明日に行けば分かる事なんだよね…。

気になったが、ひとまずジャルル達とスイーツを楽しむ事にしよう………。
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