ヒミツノコイゴコロ
□兎の視線は・・・
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初めは何も気が付かなかった、それほど・・・自然と見てたみたい。
目で追うようになって気が付いた....もしかしてこれは・・・好きなのかもしれないと。
「 また見てるの〜? 」
『 今日の髪型はね、寝癖がついてた…、なのにかっこいいってどうかな… 』
「 ヘイヘイ・・・ 」
私の視線をロックして離さない彼は とても モテる。
すっとした鼻筋と ハーフの様な顔立ち 笑うと子供の様に愛らしく 形の良い少しぽてっとした唇、そこから出される声は 良く通る、耳に調度良い高さ....
窓の外を 眺めると。
「 は?返せ、」
「 ちょっとだけだからっ、ちょ、キュヒョナ! 」
「 はははっ チャンミナじゃ無理だろ〜 」
「 大丈夫だからさ〜、貸してくれよぅ〜」
親友らしい仲の良い人と戯れてる 彼の姿に 今日も 視線を外せない・・・
聞こえてくる声に 耳を傾けてるだけの 遠い存在
周りの女の子達からの熱いラブ目線も気にせずに、友達しか見ない彼。
「 良くやるよ・・・若干 只のストーカーじゃん 」
『 そんな所迄 行ってません。 だって、ほら、良い声だと…思わない? 』
「 ありゃ〜女の子は 好きな声だよ… 」
『 でしょ !?……本当に、良い声なんだよ! 』
「 声だけじゃ、無いんでしょ・・・」
『 えへへ〜、うんっ! 』
彼の姿が とても好き、見ていて飽きないから。
ゲームをしているその指先も 綺麗だと そう思うから。
にこにこ笑って友達とゲームをしている彼を 釣られて笑いながら見ている私との 距離は...1階の講義室と 2階の講義室。窓際に居る彼を、同じく窓際に居る私が 一方通行の視線を送ってるだけ。
今日も 見れた…
それだけで 1日が 全て巧く行く様に感じてしまう位に、私の中で 高い確率の割合を占めてた。