心の奥まで...求めてる。
□サマヨウタビニ
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籠の中の鳥は 外では生きられない。
ぬくぬくと温室の中でしか 羽ばたく事をしてないから。
『 迷った... 最悪... 』
直ぐに戻ろうとしたのに 全く道が分からない...思えば ジョンウンの車でしか 外に出てない...
回りを見ても 全く見覚えが無い。
『 どこに居るんだろう?』
キョロキョロと見回すと みんなが見てる。
なに? 私を見てるの?
どこかおかしいのかな...?
自分の服装を確認してたら 男の人に声をかけられた...
「 どっかの…アイドルですか?」
「 新人とかじゃね?」
「 ほっせぇー… 」
何この人達...は?アイドル?何を言ってるの?
ぼけーっとよく動く口を見てた。
「 ん?...喋れないの?」
「 口しか見てない... 」
「 しっかし 普通じゃないっしょ、」
あー...口を見るの、癖になってるんだよね...
しかし...本当に...よく動くね。
ジョンウンとは 違う。
当たり前か。
3人のうち 1人が近寄るから ボケッと見てた....ら 腕に触れた感触に 悪寒がした。
気持ち悪い。
ばっと腕を払ったら 眉間にシワが寄った。
まずい?
そう感じて 走って逃げた。
「「 おい、」」
「 ちっ、」
背中から聞こえる足音に身震いする。
身体が軽くて 走りやすい....
後ろも振り返らずに 全く分からない道を進んだ
段々 走るのが楽しくて 息が切れてる事にも よく変わる視界にも 笑える。
ふと、見たことがあるような....無いような....そんな場所に出た。
『 住宅...、街...、? 』
大きく呼吸をすると 身体が暑くなる。
それも新鮮。
後ろを見たら 誰も居ない...
『 はぁ、...、楽し、』
ゆっくりと深呼吸しながら 歩き出した。
『 見た様な...見てない...様な 』
キョロキョロ辺りを見ながら 歩いてくと、公園が見えたから そこに走って入った。
大分日も落ちてきて 肌寒い気がする...
よく分からない形の ブロックの中に入って 縮こまった...風避けには調度良いかも。
『 怒ってるかなー… 』
怒ってるよね...勝手に出て...しかも 帰れないから 居ない事に気が付く筈だし。
『 これから、どうしよう?』
戻れない。
戻りたい気もする...けど、外は楽しい。
『 どうせ 死ぬなら やっぱり外かなーっ』
怖いものは 無い。
どうなってもいい。
だけど 知らない人に触れられると 悪寒がする。
何でだろう?
そう考えてたら 寝てたみたい。
目が覚めたら 知らない子供が じっと見てた。