第4書庫

□Le prince malgre lui
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今日はおっさんが飯おごってくれるって言うから部活帰りに二人で海沿いに向かっていた。
正確には無理やり連れて(担いで)いかれたの方が正しいと思うけど。
俺はもちろん誘われた時はタダ飯が食えるって思ったし、大好きなおっさんとプライベートで2人っきりになれるなんて今までなかった。
だけど、なんか知らないけど、素直になれなくて嫌だと言ってしまった。
おっさんはかなりしょげた顔をして、遊部に慰められていたと思ったら、突然目を光らせて練習着のまま俺を担いでここまで来たわけだ。
ばたばた暴れてもおろす気配はなく、そのままされるがままだ。
「どこ行くんだよ」
「ん?ホテルじゃ」
はい?ホテルで飯食うの?


と、確かにホテルにはついた。
ただ、レストランなんかは無く、軽く手続きをしたあと部屋に連れられた。部屋は大きなダブルベッドに風呂、ソファとかも大きくて部屋は広々してた。
俺はベッドに下ろされて、飯はまだ?という眼差しをおっさんに送る。
「汗臭いからのぉ、先風呂はいるか!」
「じゃあおっさん先でいいよ。」
「よし、一緒に入るか!」
「いや、おっさんだけで」
すべてを言う前に口は塞がれ、目の前にはおっさんの顔があった。
ホント、一瞬だった。そして何をされたか理解するのに数秒かかってしまった。
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