鋼短編 《Doze》
□そうだ。学校にいこう。
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「…そうだ。学校に行こう!」
昼食後、唐突に叫んだエンヴィー
その大声に、ホムンクルス全員があからさまに迷惑そうな目つきをする。
またはじまったよ。的な目で。
ちなみに、グラトニーは聞いてすらいない。
「………エンヴィー、どうしたの急に。」
誰も反応しないので、可哀想に思った蘭が優しく問いかける。
「―――蘭ちゃん、そんなバカなんて放っておいていいんだよ。突拍子もないこと言いたいお年頃なんだよきっと。ほら、おじいちゃんだから。」
ノンブレスで言いきったリディア…ライは鼻で笑う。
「それにそもそも、エンヴィーの場合は学校以前に幼稚園へ通う必要があるけどね。」
「……クソが……だいたい自分の方が年寄りだろうが。そんなことも覚えてないの?ボケたんじゃない?」
「なっ……!?」
「エンヴィー!なに言ってるの!ライ……いや、リディちゃんは永遠の小学生なんだよ!」
「ら、蘭ちゃん……」
(真剣に言ってくれているぶん、心に突き刺さるよ……いや、突き刺さる私もどうかと思うけど……)
「ってプライド!なにあなたも頷いているんですか!あなたは現役小学生じゃないですか!」
「まぁまぁ。蘭ちゃんもいるんだから落ち着きなさいライ。」
横からラストがそっと肩を押さえてくる。
「それに、エンヴィーがワケわからないボケ老人なのは今さらじゃないの。気にしちゃ負けよ。」
「それもそうか…ありがとラスト。とゆうわけで私は蘭ちゃんに抱きついてることにするよ。」
「リディちゃん、ちょっとそれおかしいかも。」
「というか僕に対する扱いひどすぎるだろ。」