短編

□愛しくて
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今日は任務もなく、することもなく朝からサソリの部屋に居座っていた
当の彼と言えば朝から傀儡のメンテナンスに夢中になっており結局私はとても退屈していた




『サソリー』



「あ?」



『暇』



「そーかよ」



『…構って』



「メンテ中だ、デイダラにでも構ってもらえ」



『…っ、私がデイダラの物になってもいいっていうの?』



「言ってねぇだろそんなこと」



じゃあ何でそんなこというのさ、冗談にしても受け取れないよ…




『…』



「…」



そしてまたメンテを始める始末
何で私サソリと付き合ってるんだろ
そんなことが頭を過ったけど考えるのはやめた
だって、



『サソリー』



「今度は何だ」



『好き』



「…あぁ」



『大好き』



「知ってる」



『愛してる』



「あたりめぇだろ」



『サソリは?』



「…、」



ふふ、彼は照れ屋だ
ストレートな言葉には弱いし、彼から愛ある言葉を聞いたのは数えるほどしかない
今に至っては顔は見えないものの耳が真っ赤に染まっている

嗚呼愛しい、そんなあなただから愛しくてたまらない



(好きにきまってるよね、ごめんごめん)
(なっ、調子のんなよ小娘が)
(はいはい)
 

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