How are you?

□日常の段
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ドタドタドタ―――
うう、眠い。こんな朝早くから廊下走ってる人誰だよ…


『んん、』
「あぁ!こんなとこにいた、勘ちゃんいたよ名前!」
「あ、ほんとだ。ほら行くよ名前」
『勘ちゃん、ハチ!?え、ええ』


朝一で2人の顔が視界に入ったと思ったら、両腕を2人に拘束され引きずられながらその部屋を出ることとなった
まだぼーっとする頭で状況把握を試みる
いや、全然わかんないぞ。どうしたらこうなるんだろう・・・


「はい、到着と」


勘ちゃんが言った言葉とともに2人同時に手を離すものだから支えをなくした私は廊下に尻もちをついた


『あ、いたっ!』


私がお尻をさすりながら立つと「ごめんごめん」と苦笑い気味に2人に謝られる



「よくまぁ、毎日毎日遅刻できるものだな」
『は、鉢屋!!』



着いた場所は食堂だったらしく定食を口に運んでいる鉢屋+不破くん+兵ちゃんがいた


「おはよう、名前」
『お、おはよう不破くん!』


鉢屋の隣に座っていた不破君はぽわわ〜っとした温かい笑顔で私におはようと言ってくれた
もう、朝から不破くんに会えて幸せすぎる〜


「名前、顔崩れてるからっ」
『ふえっ?』
「崩れているのはもとからなんだからつっこんでやるな兵助」
『鉢屋ぁ〜』


不破くんの笑顔にあてられた私はデロデロになっていたみたいだ
にしても鉢屋の言い草は酷過ぎではないか…?いつものことかもしれないけどさ。


「全くそのどこにでも寝ちゃう癖直しなよ名前」
「そうそう!」


いつの間にか席に着いていた勘ちゃんとハチは定食を食べ始めていた
私も急いでおばちゃんに注文して定食を受け取ると兵ちゃんの隣に座った


『いただきます』


食べ始めるとさっきの話題に逆戻り
癖ってのはなかなか直らないから癖なんて言葉ができたんだと思うんだけどなぁ、うんうん



「聞いてる?」
『うんうん』
「昨日山本シナ先生がさ、」


「あ、あなた達!」
「あ、山本シナ先生。どうかしましたか?」
「不破君、あなた達名前と仲良かったわよね?」
「腐れ縁なだけですよ」
「三郎!」
「名前がどうかしたんですか?」
「ええ、名前のことで頼みたいことがあって…」


「で、頼まれたのがどっかで寝てる名前を起こして遅刻させないようにして欲しいっていう頼みでさぁ」
「男として山本シナ先生の頼みを断るわけにはいかないだろ?」
『生徒としてでしょーが』


私のツッコミにハチはあははと笑って頭をかいた
それで、と話の続きを話しだした不破くんに耳をかたむける


「それでね、僕達が交代で名前を起こそうって計画になったってわけだよ」
『そんな、悪いよっ』
「悪いと思うなら自分で起きろ」
『ううっ』


鉢屋のとがった言葉に刺された私は軽く落ち込んだ、言ってることは正しいんだもの…くやじぃ
そんな私の頭をぽんぽん叩いて大丈夫と励ましてくれる不破くん、天使すぎる


「行くぞ雷蔵?」
「うん、またね名前」
『うん!』
「ハチも行くぞ」
「おう」


「大丈夫だよ、迷惑とか思ってないから」
『兵ちゃん…、ありがと!!』
「あ、いや、///」
「兵ちゃんは優しいね〜」
「っか、勘ちゃん、俺達も行くよ!」
「はいはい」


あぁ、みんないなくなってしまった
ん?みんな!?
気がつくと私以外の生徒は誰ひとりいなくなっていた
これじゃせっかく起こしてもらった意味がなーい!


『おばちゃん、もう授業が…』
「お残しは許しまへんでぇ!!!」
『はぃいい!ごめんなさーい!』
 

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