果て無き旅路

□自警団
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「おはようございます、幽玄様!」

『なんでこんな朝早くに来るんです?ノボリさん・・・。』

「実は、わたくし達の拠点はライモンでして・・・

観光がてらご案内してさしあげましょう!」

『あんまり理由になってないよ、それ。

まだ七時だってのに・・・。』

ポケセンに宿泊していた僕は何故か部屋の番号を知ってるノボリさんの訪問で目が覚めた。

「ゲンッ、ゲーンガッ!」

『こいつは誰かって?

フェンから聞いてないの?くろほし。

この人はノボリさんだよ。』

「ゲーンガ?」

『名前しかわかってないのかって?

サブウェイマスターらしいよ。

サブウェイは多分よくあるやりこみ施設だね。

パンフに載ってた。』

「・・・本当にポケモンと話せるのですね・・・。」

『え、今更?

それよりさ、僕はボックスの仕様とか試したいんだケド。』

立ち話も何なので入り口のカウンターまで移動。

『やっぱり何匹か送ってもらわなきゃなー。』

「!色違いのキュウコンですか!珍しい!

それに・・・フリーザー?!」

『うん。フリーザーのヒョウランだよ。

リザードンのジョゾと飛行要員の交代をさせようと思ってつれてきたんだ。

始終暑かったから交代はしなかったけど。』



ぴっぴっぴっぴ、とぅるるるるー

ビデオ電話でユキナリに電話を掛ける。

『よっす、ユキナリ!

あり?相変わらず寝坊してんのか。しょうがないな。

幽玄だよ。

ウチのぽぽさんにトールとすみれとヨシュアボールに入れて持たせておいてね。

後は勝手に飛んできてくれるから。』

「ユキナリって、オーキド博士のことですか?!」

『僕はあいつのほかに他にユキナリがいるとは知らなかったな。

昔さんざんデータ集めに協力させられたからね。

若いころから危なっかしい奴だったよ、全く。』

「若いころって・・・・」

やっぱりノボリさんは要注意だ。

さっきから思っていたが、妙に勘が良い。

こりゃ、相当の実力者と見た。

『ノボリさんってさ、手持ち連れ歩かないの?』

「っええ。最近は何かと物騒ですし。

しかし、貴女様の手持ちを確認した以上、わたくしも手の内を明かすべきですね。」

そういってボールから出したのはシャンデリアのようなポケモン。

『炎と・・・ゴーストか?』

「ええ、シャンデラという種族です。」

『名前は付けないんだね。

ああ、別に責めてるわけじゃないよ?

僕の知り合いにも何人かそういう人はいたし、何より本人(ポケモン)の方も大して気にしてないみたいだ。』

「デラッシャーン!」

「ゲーンガッ!」

『・・・気が合ったみたいだね。』

くろほしはシャンデラの近くまで浮遊していくと、その青のような紫のような炎に魅了されたように戯れている。
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