※ボーボボ一行が同じ家に住んでる設定


※R指定なんでご注意ください


※無駄に長いです















本日七月三日は、破天荒の誕生日です。





「というわけで、今日一日ヘッポコ丸を好きにしていいぞ」
「なんでですか!!」
「ありがとうボーボボ!」
「お礼言うなバカ!!」





満面の笑みを浮かべて手錠で拘束されたヘッポコ丸を差し出すボーボボと、同じく満面の笑みで完全ホールドで受け取る破天荒。そんな二人に挟まれ、笑顔なんぞ浮かべられるわけもないヘッポコ丸は全力で抗議する。当たり前ではあるけれど。



なんとか逃れようともがくが、手錠が外れないのはここに連れてこられる道中でとっくに確認済みだ。おそらく鍵はボーボボが持っているのだろう。ここに来る道すがらで何度も外すように訴えたが、それが聞き入れられることは無いまま破天荒に献上されてしまった。ヘッポコ丸の人権を総無視である。訴えられたら、多分負けるのはボーボボ達だろう。




しかし、そんなヘッポコ丸の人権問題もなんのその、ボーボボはヘッポコ丸を破天荒に渡すとさっさと部屋を出て行ってしまった。残されたのは珍しく破顔一笑の破天荒と、手錠で拘束されたままのヘッポコ丸。しかもヘッポコ丸は破天荒に抱っこされたままときた。





「…なぁ、破天荒」
「んー?」
「俺のことどうすんの?」
「あ? 食うに決まってんじゃん」
「やっぱりー!」





分かり切っていたことではあったが、こうもあっさりと宣言されるとやはり愕然とする。どれだけ欲望に忠実なのだろうか、この男は。





誕生日にかこつけて何か良からぬ要求をされるのではないか…と勘ぐってしまう辺り、ヘッポコ丸は破天荒の人間性を熟知している。破天荒は使える手段はとことん使うし、使うとなれば容赦なんてしない。彼の性質を熟知しているからこそ、ヘッポコ丸は冷や汗ダラダラなのだ。






そして、嫌な予感程、よく当たるもので。






「じゃあとりあえず、御奉仕でもしてもらおうか」
「とりあえずじゃない! マジで死ねよ!」
「んな文句言うなって。全部終わったら、その手錠外してやっから」
「う……」





そうである。現在ヘッポコ丸君、手錠で拘束されたままなのである。鍵を持っているであろボーボボの姿は既に無いし、そうなれば、もうこの手錠を解ける可能性があるのは破天荒のカギ真拳だけだ。



もしかしたらボーボボは、ヘッポコ丸が拒否することを見越して、保険として手錠を掛けていたのかもしれない。こうなることも想定済みだったのかと思うと、些か恥ずかしいが。





「さぁ、どうする? ヘッポコ丸ちゃん」
「……ぅー…」





意地の悪い笑みを浮かべながら、破天荒は問いかけてくる。拒否権など、とっくに存在しなかった。


















両手が封じられているため、自由に使えるのは口だけだ。床に下ろされたヘッポコ丸は、ベッドに腰掛けた破天荒の足元に跪き、器用にも歯と唇を使って前をくつろげ、破天荒のモノを露出させた。まだなんの兆しも見せていないそれを口に含むのには抵抗があったが、ここで怖じ気づいていては終わるものも終わらない。




意を決して、ヘッポコ丸はそれを口に含んだ。破天荒にされている時の事を思い出しつつ、全体に唾液を絡ませ、舌を蠢かせて刺激を与える。裏筋を丹念になぞり、先端をチュッと吸い上げたり、時折甘噛みしたり。慣れないながらも、ヘッポコ丸は破天荒に満足してもらおうと必死だった。







しかしヘッポコ丸は純粋に『満足してもらおう』なんて欠片も思っていない。『さっさと満足させて、手錠を外してもらおう』というのが本心で、実はあまりにも独り善がりな考えが脳内を占めていた。そうじゃなければ、こんなにも積極的に奉仕などするはず無い。









そんな魂胆を見透かせずとも、それなりの刺激を与えれば反応するのが男の性というもの。熱を持ち始めた破天荒のモノは起ち上がり、ヘッポコ丸の口をいっぱいに塞ぐ。先端部分から滲み始めた先走りの苦みとその息苦しさに、ヘッポコ丸が小さく顔を歪める。





「んっ……はふ…ん、ん…」
「は…ほら、もっと舌使えよ。そんなんじゃいつまで経っても終わんねぇぞ」
「ぅ…うるひゃい…」





言われなくても分かってるっての、と心の中で悪態を吐きながら、更にそれを喉奥までくわえ込む。息苦しさが増し、生理的な涙が滲む。それをなんとか堪えながら、舌を隈無く動かして刺激を与え続ける。




飲み込みきれなかった唾液と先走りが顎を伝い、床に落ちて斑点を作る。そんなものに意識を向ける余裕など、ヘッポコ丸には既に無い。彼の頭の中は、早く破天荒に絶頂を迎えさせることでいっぱいなのだ。そのために、どんなに息苦しくてもえずきそうになっても、舌を動かすのをやめなかった。
 

まだあまりフェラをしたことが無いため、その拙さは否めない。技量も知識も乏しいため、頼りになるのは自身が破天荒に成された際の記憶のみだ。たったそれだけでこうも積極的になれるとは、彼の献身ぶりには正直舌を巻く(献身、という表現には些か語弊があるが)。





「…っむぅ……ぅ、あ、ふ…」





少しずつではあるが大きさも硬さも増していく破天荒のモノ。それに伴って口が強張り、顎の疲労感も増していく。ヘッポコ丸は一度モノを口から離し、咽せながらも深呼吸を繰り返す。破天荒はその様子を、非常に楽しそうに眺めていた。







からかうでもなく。





急かすでもなく。







ただ楽しそうに、静観するのみである。






「……なに、見てんの?」






その視線に気付いたヘッポコ丸が、訝しげな表情で破天荒を見る。破天荒は「別に」と答えながら、唾液やらなんやらで汚れた口元を指先で優しく拭ってやった。






「従順なお前が、珍しいだけだぜ」
「…そうさせてんのはお前だっつーの」
「よく言うぜ。どうせその手錠を外してほしくて仕方無く、って感じなんだろ?」
「分かってるなら外してよ」
「やだね」





はい再開、と言い放ち、破天荒はヘッポコ丸の口に無理矢理モノを突っ込んだ。いきなりのことに驚いて反射的に距離を取ろうとしたヘッポコ丸だったが、頭を押さえつけられてしまったためにそれは叶わなかった。






ヘッポコ丸は恨めしそうに破天荒を睨み付けた後、観念したのか、奉仕を再開した。先端を舐り、唾液を絡ませ、浮いた血管一つ一つに舌を這わせ、零れ落ちる先走りを一滴残らず舐めとっていく。




しばらくそれを繰り返していくと、破天荒のモノがビクビクと断続的に痙攣を始めた。絶頂が近いのかもしれない。ヘッポコ丸はそれを敏感に感じ取り、更に破天荒を追い詰めようと愛撫の程度を強める。






頭上から破天荒の荒い息遣いが聞こえる。案外余裕は無いのかもしれない。カリの部分を強く吸い上げながら、ヘッポコ丸はその息遣いに呼応して自分も息を荒らしているのを実感していた。疲れからではなく――興奮、して。


明らかにヘッポコ丸は、息を乱していた。







「っ…出すぞ…」
「んーっ…!」





宣告からほんの一拍置いて、破天荒はヘッポコ丸の口内に盛大に射精した。喉奥に容赦なく流れ込んでいく精液を、ヘッポコ丸は抵抗する術なく飲み込んでいく。堪えていた涙が、その苦しさで引きずり出されて頬をボロボロと伝っていった。



最後の一滴まで吐き出し、ようやく破天荒は詰めていた息を吐いてヘッポコ丸の口からそれを抜いた。それによってようやくまともな呼吸を許されたヘッポコ丸は、口内に張り付いていた微量の精液を吐き出しながらゲホゲホと咳き込んだ。





「あーあ、勿体ねぇの」
「ゲホッ……ば、か…うぇ、ケホ…」
「んな咽せることねぇじゃん」
「おっ前…! 自分がどんだけ出したと思ってんだ!」
「しょうがねぇじゃん。誰かさんが最近全然相手してくれねぇんだから」
「どの口がそれを言う!?」






週に四日は破天荒とそういった行為を致しているヘッポコ丸は、この男の底無しの欲を垣間見た。





「とにかく…約束は果たしたんだから、早く手錠外してよ」
「は? 何言ってんだよ、まだ終わりじゃねぇぞ」
「……………え?」





破天荒は、またあの満面な笑みを浮かべて言った。






「全部、終わったら、って言っただろ?」
「………まさか」
「まだ、全部は終わってねぇだろ?」
「………うそ、だろ…?」






ヘッポコ丸は、自分の口角がヒクヒクと引きつるのを感じた。ヘッポコ丸の予想が正しければ、この行為――まだ、終わらない。







奉仕以上のことも、強制される。…否、要求される。誕生日にかこつけて。





「残念ながら嘘じゃねぇんだなー。…それに」






言って、破天荒の足の爪先が悪戯にヘッポコ丸の股間に触れた。その瞬間、ヘッポコ丸の身体はビクッと盛大に跳ねた。破天荒の爪先は、的確に、奉仕することで確実に興奮し、反応していたヘッポコ丸のモノを刺激したのである。






窮屈そうにズボンを押し上げているそれを弄くりながら、破天荒はなんとも醜悪な笑みに変わった顔を、ヘッポコ丸に向けた。





「お前も、我慢出来ないみたいだし?」
「ひっ、うぁ、うぅ…」






――悪魔だ。悪魔がいる。



今日は、破天荒という名の人間の皮を被った悪魔の誕生日だったらしい…と、ヘッポコ丸は快楽に絆され始めた思考でそんなことを考えていた。





















「――あ、ああぁぁっ…!!」





あれよあれよと下半身だけ全ての着衣を奪われ、そのまま破天荒の股間に跨がされた。所謂騎乗位と呼ばれる体位である。





丹念に秘部を解され、もう正常な思考回路を保てなくなった頃合いを見計らわれ、秘部に熱い塊があてがわれた。それが再び熱を取り戻した破天荒のモノであることを、ぼんやりとした頭で認識したヘッポコ丸は、誘われるように、そのまま腰を落としてナカに招き入れた。








一番太い部分を飲み込んでしまえば、後は自身の体重で勝手に入り込んでいくので楽だというのを、ヘッポコ丸はこの時初めて実感した。両手を封じられた不安定な体制であるため、破天荒に腰を支えてもらい、ヘッポコ丸はひっきりなしに嬌声を上げながら、どんどんと奥への侵入を許していく。





「ひうぅ! っあぁ…あ…は…」
「っは…ほら、入ったぜ…」
「う、あ……はい、た…?」
「おぅ。ほら、よっ」
「ひゃあ!」





しっかり根本まで飲み込んだことを証明してやろうと、破天荒は一度、下から強く突き上げた。突然の刺激に、ヘッポコ丸の口から大きな喘ぎが漏れた。破天荒はそれを聞き、満足げに笑った。





「な? んじゃ、後は任せたぜ、ヘッポコ丸」
「へ、ぇ…?」
「へ? じゃねぇよ。後はお前が動いて、俺を満足させてくれよ」
「そ、そんなぁ…無理、だって…」





破天荒のモノを挿れたことによって、ヘッポコ丸の身体はとっくに限界だった。それなのに、自分で動いて満足させろなんて…無理難題にも程がある。








ヤダヤダと涙を零しながら首を振るヘッポコ丸だったが、破天荒は無情だった。全く聞き入れる姿勢を見せず、ただヘッポコ丸の嫌がる様を見つめるばかりだった。この状況を、破天荒が心から楽しんでいるのは明白である。相変わらずな笑みを浮かべて、どんどんとヘッポコ丸を追い込んでいく。




腰をグラインドさせ、ヘッポコ丸のナカに刺激を与えてやると、霰もない声を上げて背を弓形にしならせる。しかしそれ以上の刺激は与えず、ヘッポコ丸が自発的に動くのを今か今かと待ち焦がれている。





「ほら、俺はこれ以上なんもしねぇから。イキたきゃ、自分で動け」
「うぅぅ……この鬼畜ぅ…」
「そんなん前から知ってんだろ? それに、俺今日誕生日だし? ちょっとは言うこと聞いてくれても良いんじゃね?」
「ひっく…全部、終わったら…覚えとけ、よ…」






嗚咽混じりにそう吐き捨てた後、全てを諦めたらしいヘッポコ丸は、ゆっくりゆっくりと、腰を振り始めた。如何せん騎乗位を強要されたのは初めてであったし、しかも両手が使えなくてバランスの取りづらい状態であるため、それはあまりにぎこちないものであった。







それでも快楽は拾えているらしく、閉じることを忘れたヘッポコ丸の口からひっきりなしに喘ぎ声が上がり、服の裾で隠れているヘッポコ丸のモノからも先走りの蜜が次々と伝い落ちていく。破天荒の腹は、零れたヘッポコ丸の唾液やら先走りやらでベタベタになり始めていた。しかし破天荒はそんなものなど意に介さず、自分の上で乱れるヘッポコ丸を眺め、自身の唇をペロリと舐めた。





「ひぁっ…あ、あぁっ、…あっうぁ……ひあぁっ、んんんっ…!」





ぎこちない動きを繰り返していたヘッポコ丸が、突如目を見開いて派手に身体を震わせた。どうやら、自分のナカのイイ部分に破天荒のモノが当たったらしい。現に、ヘッポコ丸のモノからは微量の精液が散り、自身の太腿も破天荒の腹もみっともなく汚してしまった。



そこを刺激された時に得られる快楽を、ヘッポコ丸はこの男に嫌になるほど叩き込まれている。意識的にか無意識的にか、ヘッポコ丸は重点的にその部分ばかりに当たるように腰を振る。その姿に、恥じらいも躊躇いも見受けられない。ただ快楽を貪り、恥も外聞も忘れ、欲を食い尽くす獣へと変貌していた。






「あっ、あ…ひぁっう、あぁ……ん、んん!」
「っ…はは、エッロー」






正直、破天荒は我慢の限界を感じていた。普段行わないシチュエーション、普段見られない恋人の乱れよう、普段とは違うアングル。全て破天荒自身が強いたものであったが、ここまで欲を煽られるとは…彼自身も想定外だった。










もう、ヘッポコ丸に破天荒の姿が映っているか怪しい。快楽にとろけた瞳は焦点が合っておらず、虚空を彷徨うばかりだ。喘ぎ声ばかりが漏れる口からも、その声を少しでも堪えようとする素振りは欠片も無い。自分の意志で揺れ動く肢体は、絶頂を求めて必死になっているのが見て取れた。






こんな痴態を見せ付けられて、理性の糸が切れない男はいないだろう。それは、破天荒も例外ではなかった。 






「ワリィなヘッポコ丸…ちょっと限界、だわっ!」
「へっ? っあ、ひあぁん!!」






無理矢理体制を入れ替え、破天荒がヘッポコ丸をベッドにうつ伏せにして押し付けた。いきなり体位が変わったことによって挿入の角度が変わり、ヘッポコ丸は一際高い声を上げて悶えた。イキはしなかったようだが、もう限界が近いのは明白だ。太腿はピクピクと引きつり、モノからもひっきりなしに先走りが溢れ、シーツに不揃いな斑点を作る。呻きとも喘ぎとも取れるか細い声を上げながら、涙に濡れた瞳で破天荒を見上げた。





「は、てん…?」
「誕生日サービスはもういいわ。後は存分に、お前を味わわさせてもらうから、よ!」
「ひっ!! あ、やぁっ! やっ、そんなっ…いき、なりぃ……ふぁあ、ああぁ!!」






片足を担ぎ上げ、より挿入を深めた破天荒は、そのまま容赦ない律動を開始した。荒々しく腰をぶつけ、ヘッポコ丸のナカを犯していく。重点的に前立腺を突かれ、ヘッポコ丸はその刺激によって齎される快楽に、ただ鳴くことしか出来ない。








肌と肌がぶつかる音と、沸き立つ水音。荒い息遣いと、嬌声。欲にまみれた音が部屋を満たし、二人をどんどんと追い詰めていく。






「あぁっ…も、やらぁ…っんぁ、あ…イ、ちゃぁ…!!」
「っは…いいぜ、イケよ、ヘッポコ丸」
「ひうぅっ!?」






律動がより激しさを増した。加えて破天荒の手がヘッポコ丸のモノに愛撫を施し始めたため、ヘッポコ丸の身を蝕む快楽は相当なものになっていた。破天荒によって快楽に滅法弱くなってしまったヘッポコ丸が、そんな刺激を与えられて抗えるはずもなく。







「あっ、ああぁ―――ッッ!!!」






ビクビクと身体を痙攣させ、ヘッポコ丸は勢い良く精を吐き出した。最後まで脱がされなかったシャツに盛大に飛沫した精液はヘッポコ丸の頬までも汚し、独特の臭いを撒き散らす。





一息つく暇もなく、少し遅れて破天荒も絶頂を迎え、躊躇なくヘッポコ丸のナカにその熱を全て注ぎ込んだ。イったばかりで敏感になっている身体に、それはあまりに強すぎる快楽で。






「んんぅッ〜〜――!!」







残滓を絞り出したかのような少量の精液をシーツに散らし、ヘッポコ丸は声にならぬ声を上げて身悶える。破天荒が最後の一滴を出し切る頃には、ヘッポコ丸はすっかり疲弊しきって脱力し、荒い呼吸を繰り返していた。







抱えていた足を下ろし、破天荒は身を乗り出してヘッポコ丸の耳元に唇を落とす。そんな些細な刺激にも過剰に反応してしまうヘッポコ丸を見て、破天荒はクスクスと笑う。






「どうだった?」
「…はぁ……疲れた…」
「そりゃご苦労様」
「全然、思ってない…くせに…」
「だってお前、今日は俺への誕生日プレゼントだからな」
「物凄く不本意だっつーの…」







げんなりしながらヘッポコ丸は目を閉じる。極度の疲労で、凄まじい眠気が彼の身体を浸食し始めたからである。







本気で意識飛びそう――そう思った瞬間、破天荒が腰を動かしたのか、まだナカに入ったままだった破天荒のモノがゆるりとナカを擦った。それによって眠りの世界から引き戻されたヘッポコ丸は目を見開き、破天荒を見た。目が合った瞬間、破天荒は、なんとも残酷な宣告をした。





「んじゃ、第二ラウンド開始な」















「もうお前ホント死ねよ…誕生日だけど死ねよ…」
「お前さっきからそれしか言ってねぇぞ」





結局そのまま抜かずに三発程付き合わされ、最後にはヘッポコ丸が半ば気絶する形で二人の交じり合いは終結した。最後まで手錠が外されることがなかったために赤く鬱血してしまった手首を撫でるヘッポコ丸は、目覚めてから一度も破天荒を見ようとはしない。恨み言ばかりぶつくさと呟きながら、ずっと手首を撫でている。根に持っているのだろうか。…いや、根に持つのは当然だろうが。






「だって、誕生日だからってムチャクチャすぎる! ちょっとは俺の身体も労れよ!」
「悦んでたくせに何を言ってんだか」
「殺されてぇの? なぁ殺されてぇの?」
「年取って早々に死ぬのもな〜」
「安心しろ、俺が責任持って殺してやる」
「お、なんだそれ。新手の殺し文句か?」
「お前のそのポジティブさには脱帽する」






ヘッポコ丸が気を失っている間に破天荒は汚れたシーツやら服やらを全て替えてくれたらしく、ベッドにはさっきまでの情痕は全く見当たらない。

清潔感のある真っ白なシーツに頬を擦り寄せながら、ヘッポコ丸は隣で同じように寝転んでいる破天荒をジト目で睨み付ける。






「ボーボボさんがハメ外すのはいつものことだけどさ…お前も便乗するなよ」
「貰えるもんは有り難く貰っとかなきゃ損だろ。しかもお前とくりゃあなぁ」
「誕生日じゃなくたって俺のこと好き勝手するくせに…」
「それはそれ。これはこれだろ」






項にキスを落とし、破天荒はクスクスと笑う。今日はよく笑うな、などと思いながら、ヘッポコ丸は破天荒の髪をよしよしと撫でてやった。なんだかんだ言って受け入れるのは、破天荒のことをちゃんと好きだからなのだろう。最初は何もかもが気に入らなかったのに、それすらも飲み込んで惹かれたのだ。今更強引な手段を取られても、寛容になれる器量ぐらい、備わるのは当然だ。恨み言は言うけれど。












どうせこの後はパーティーだ。二人きりで過ごす時間は確保出来ないだろう。だったらそれまでの間、もう少しぐらい甘やかしてやるのもありかもしれない。色々と無茶をしたせいで腰はギシギシと悲鳴を上げているが、ベッドから起き上がらなければ良いだろう。ヘッポコ丸はそう結論付け、そのまま破天荒の頭をギュッと抱いた。





「お? なんだ、どうした?」
「性的じゃない誕生日サービス」
「はは、可愛いことしてくれんじゃん」
「さっきまでが不健全だったんだからいいんだよ」
「…じゃ、それが続く前に、もう一個性的なのさせろ」
「え? ――んぅ」






ヘッポコ丸の腕を器用にすり抜けた破天荒は、そのままヘッポコ丸の唇にキスをした。すぐさま舌を割り込まさせ、ヘッポコ丸の舌を捕まえ、絡め、ぐちゃぐちゃと音を立てながら、ヘッポコ丸の口内を深く犯していく。









抵抗なんてとっくに無意味。力の抜けた手足は抗う意識とは裏腹に、成す術なく破天荒の体に纏わりつくだけ。いつも通りといえば、いつも通りだ。破天荒が自分のテクニックを存分に駆使して、ヘッポコ丸はただそれに溺れさせられる。元よりテクニックで、破天荒に勝てるはずは無いのだけど。

















――結局、破天荒がキスだけでは満足出来ず、ヘッポコ丸はまた彼に抱かれるハメになった。パーティーが始まる頃には、ヘッポコ丸は自分でベッドから出ることすら出来ない有り様だったという。





「好きに出来たか?」
「おぅ、来年も頼むぜボーボボ」
「任せとけ!」
「やめてください!!」








強引だけど愛はあるんだ
(そういえば、俺お前からおめでとうって言われてねぇんだけど)
(今更いらねぇだろ)




いやホント今更すぎて涙出そうだよ←


まさかこんなにも盛大に遅刻すると思ってませんでしたすいませんでした破天荒さんoyz いっ色々あったのよ、色々と! 急がしかったのよ俺も! ね!?←



なのでちょっとでも破天荒に良い思いさせようと書きなれない裏文書いたらこうなったわけだよ、うん(^q^) やっぱ俺裏文書いちゃいけないね! 痛いほど分かりましたよ! つか書き慣れないくせに長いわバカ! んで最後が適当すぎる! …うん、終わりが見えなくて←



とりあえず破天荒誕生日おめでとう!(投げやりになるな)








栞葉 朱那

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