ヘタIb(=ヮ=)ν【完結】
□6. えへへ・・・
1ページ/7ページ
ギャリーside――――
倒れていたアタシを見つけてくれたのは、ギルベルト・バイルシュミットという銀髪で赤い目をした人だった。
そしてイヴという女の子も彼と同様赤い目をしている・・・
他にも仲間がいて、一緒に美術館にいたが突然ここに迷い込んでしまい、仲間は途中でイヴに出逢って自分はさっき逢ったばかりという。てことはさっきまで1人だったということよねギル・・・
通路を進んでいくと、頭の無い像がドアを塞いでる。
「何これ邪魔ね・・・アタシが退かすわ」
そう言ってその像をズルズルと退かしてみる。結構重たいわね・・・。
「ふぅ・・・これで通れるようになったわ皆・・・え?」
あ、あら・・・?
皆どうしたのかしら・・・
「・・・・・・ギャリー、お前そんなに力あんのか」
ルートが顔を顰めてそう言った。他も意外そうな顔でアタシを見ている。
「え!? 何? 別にこれくらい普通よ!!?」
皆の前で大げさに慌てるアタシ・・・
「い、いやー。ギャリーお前そんなに細いのに意外と力あんだなーって(汗)」
「すごいですねギャリーさん」
「ルートとギルなら普通に動かせるよ! でもギャリーもできるんだねー!」
「そ・・・そうなの皆・・・」
アタシって普通じゃないのかしら。よくそう言われるんだけどね。
「ま、ありがとなギャリー! 先進もうぜ!」
ギルがそう笑ってくれた。なんかありがと・・・
「う、うん! 行きましょうか!」
そしてドアを開けて、中に入る。
そこはなんと手が2つある道だった。しかも動いてるし怖い・・・
「おいおい・・・ク●イジーハンド再びかよ」
ロヴィがそんなこと言ったわ。それって何よ。なんか怪しいものなの?
そしてフェリが手の題名を読んでいた。
「題名があるね・・・『悲しき花嫁の右手』と・・・『悲しき花嫁の左手』・・・だって」
「花嫁・・・なるほどな。だからここに新郎新婦の絵があるってわけか」
ルートが前の壁をチラと見る。そこには彼が言うとおり新郎と新婦の絵がある。それもどちらも悲しそうな顔だわ・・・
題名も『嘆きの花婿』と『嘆きの花嫁』。どうしてなのかしら。
「まぁここは一旦先に行くか」
ギルがそう言って先へ進んでいった。
先へ進むと広い場所に出た。やたらと大きな部屋があるところ。
「ね、あの左の部屋は何かな? 行ってみよう!」
フェリの提案であの左の部屋へ入ることに。
中へ入ると・・・何これ迷路?
「・・・“ラビリンス”・・・・・・?」
「迷宮・・・てことか?」
「ヴェネチアーノなんでこんなとこに入っちまうんだコノヤロー」
「ヴェ・・・皆ゴメン・・・」
なんかフェリがつくづく運が悪いような気がするのはなぜかしら・・・
てかそんなことよりこの迷路、なんか歩き回ってるし危ないわ。はさみうちにならないようにしないと。
「えーと、とりあえずここ調べてとっとと出ましょ皆」
そんな風に振舞うと気をつけながら進みだす。
「“迷路は好きですか?”嫌いだバカヤロー!」
「迷路を抜け出すコツ・・・しかし天井が低くて参るぞ」
「菊とイヴは俺達より身長低いから楽だよねー」
「あ・・・まぁそうですかね・・・」
「うん。」
「・・・イヴ?(汗)」