ヘタIb(=ヮ=)ν【完結】

□6. えへへ・・・
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 ギャリーside――――





 倒れていたアタシを見つけてくれたのは、ギルベルト・バイルシュミットという銀髪で赤い目をした人だった。

 そしてイヴという女の子も彼と同様赤い目をしている・・・

 他にも仲間がいて、一緒に美術館にいたが突然ここに迷い込んでしまい、仲間は途中でイヴに出逢って自分はさっき逢ったばかりという。てことはさっきまで1人だったということよねギル・・・



 通路を進んでいくと、頭の無い像がドアを塞いでる。

「何これ邪魔ね・・・アタシが退かすわ」


 そう言ってその像をズルズルと退かしてみる。結構重たいわね・・・。


「ふぅ・・・これで通れるようになったわ皆・・・え?」

 あ、あら・・・?

 皆どうしたのかしら・・・


「・・・・・・ギャリー、お前そんなに力あんのか」

 ルートが顔を顰めてそう言った。他も意外そうな顔でアタシを見ている。


「え!? 何? 別にこれくらい普通よ!!?」

 皆の前で大げさに慌てるアタシ・・・


「い、いやー。ギャリーお前そんなに細いのに意外と力あんだなーって(汗)」

「すごいですねギャリーさん」

「ルートとギルなら普通に動かせるよ! でもギャリーもできるんだねー!」


「そ・・・そうなの皆・・・」

 アタシって普通じゃないのかしら。よくそう言われるんだけどね。


「ま、ありがとなギャリー! 先進もうぜ!」

 ギルがそう笑ってくれた。なんかありがと・・・


「う、うん! 行きましょうか!」

 そしてドアを開けて、中に入る。



 そこはなんと手が2つある道だった。しかも動いてるし怖い・・・

「おいおい・・・ク●イジーハンド再びかよ」

 ロヴィがそんなこと言ったわ。それって何よ。なんか怪しいものなの?

 そしてフェリが手の題名を読んでいた。


「題名があるね・・・『悲しき花嫁の右手』と・・・『悲しき花嫁の左手』・・・だって」

「花嫁・・・なるほどな。だからここに新郎新婦の絵があるってわけか」

 ルートが前の壁をチラと見る。そこには彼が言うとおり新郎と新婦の絵がある。それもどちらも悲しそうな顔だわ・・・

 題名も『嘆きの花婿』と『嘆きの花嫁』。どうしてなのかしら。


「まぁここは一旦先に行くか」

 ギルがそう言って先へ進んでいった。



 先へ進むと広い場所に出た。やたらと大きな部屋があるところ。

「ね、あの左の部屋は何かな? 行ってみよう!」

 フェリの提案であの左の部屋へ入ることに。


 中へ入ると・・・何これ迷路?

「・・・“ラビリンス”・・・・・・?」

「迷宮・・・てことか?」

「ヴェネチアーノなんでこんなとこに入っちまうんだコノヤロー」

「ヴェ・・・皆ゴメン・・・」

 なんかフェリがつくづく運が悪いような気がするのはなぜかしら・・・

 てかそんなことよりこの迷路、なんか歩き回ってるし危ないわ。はさみうちにならないようにしないと。


「えーと、とりあえずここ調べてとっとと出ましょ皆」

 そんな風に振舞うと気をつけながら進みだす。


「“迷路は好きですか?”嫌いだバカヤロー!」


「迷路を抜け出すコツ・・・しかし天井が低くて参るぞ」

「菊とイヴは俺達より身長低いから楽だよねー」

「あ・・・まぁそうですかね・・・」

「うん。」


「・・・イヴ?(汗)」
 
 
 
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