百神
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□百神(クリシュナ&アグニ) NEW!
暖かな日差しの下、雄大な隊がのほとりに佇む1柱の神。彼の名はアグニ。インドの火の神である。彼はトカゲの姿になっていた時期もあり、人型に戻った今も尻尾はそのままである。
さて、その掴んでみたくて、いつも機会を伺っている神がここにいる。クリシュナである。外見が中性的で、王子様のような物腰の彼女からは想像しにくいが、なかなか悪戯っ子のような一面もあるようだ。
ただ単に、あの尻尾がナーガ族のように見えるだけかもしれないが。
物陰に隠れていたクリシュナは、そろそろとアグニの後方へと移動しだした。彼女がアグニに気づかれぬように進む一方、アグニは気づいているのかいないのか、腕組みをしたまま大河を見つめている。
すぐにクリシュナは尻尾を射程圏内に入れた。腰をかがめ、両手をあげ、…今だ!
サッ…ヒョイッ
「…!?」
突然尻尾が横に多きく逃げた。腕が空を切ったクリシュナは、ハッとしてアグニの顔を見上げる。と、アグニが顔だけを背後のクリシュナに向け、呆れた表情をしていた。
「…気づいてないとでも思ったのか?バレバレなんだよ」
「いつから気づいていたんだい?」
クリシュナはムッとして、体勢はそのままに聴き返した。
「お前があそこの物陰にいた時からだよ」
「なるほど、最初から、というわけだね」
「ま、そういう事だな」
ムッとしたままのクリシュナに向かって、アグニは快活に笑った。
「全く。そんなんじゃ、俺の尻尾はつかめねぇな!」
そういって笑うアグニをみて、クリシュナの心に再び火がついた。
「言ったな…これならどうだ!」
そういって再びつかみかかる。
「おっと!まだまだ!」
「フフッ…やるね!」
真剣に尻尾を振り回し追いかける神たち。ふざけてはいるのだが、さすが共に舞踏派の神。動きがものすごい。
笑いながらじゃれあう2柱の神は、そのうち地面に大の字になって寝転がってしまった。
もしもしクリシュナ様、ちょっと胸元が危険ですよ?
「あーっ…疲れた!お前もやるな!」
「フフッ、そっちこそ。こんなにてこずるとは思ってなかったよ」
そう言って笑いながら空を見上げている。
インドは今日も平和である。
□百神(クリシュナ&アグニ) NEW!
百神二次創作 クリシュナ様とアグニ様
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