のーと

蜜柑の詩。

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07/14(Tue) 19:37
蜜柑

愛しいその手が腕がいつか
知らない女の子の頭を優しくなでたり
細い体を抱きしめたりするのかな

耐えられない見たくもないずっと見ていたい
それで君が幸せそうに笑うのなら

考えるだけで泣いてしまう
私のこと君は知らない

それでも君がくれる物や言葉は
いつだってお守りだったから
少し温度の高いその手にずっと触れていたい

もっと知りたいと言ってくれた
あの話し込んだ明け方に泣いてしまった私を
きっと君は知らない

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10/22(Wed) 13:07
キャパオーバー
蜜柑


もうなにも覚えていないよ
電話は泣いてばかりいた
あなたは怒ってばかりいた

見つけてくれればよかった
きっとそれが誰であっても
お互いに盲目だったのだ

キャパオーバー

触れる手が痛くて笑えなかったよ
形だけそう形だけ
言葉にはなんの意味もなく

年月にこだわらなかったのは
目を閉じていたかったから

消せない日にちがあるのに
同じように祝うことなどできるはずもなく

キャパオーバー

私もあんな風に怒るなんてね
目の痛くなる青色をみたよ

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11/22(Fri) 12:58
蜜柑


床からみあげた窓に青空
季節の変わり目はいつも
少しさみしい

見ている先が違うのよ
その横顔に私は応えられない
だからもう手を離して

もう二度と通らない道
君が決して口にしないこと
ずっと期待してたことにさよなら

後ろ髪を引かれなかったわけじゃない
もうこれきりだけど

譲れないものがあるから
すれ違っていくのでしょうね

最初から
間違えていたわけじゃない
信じたから選んできたの

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06/20(Thu) 18:49
花火
蜜柑


こんな言葉で伝わりますか
息継ぎの隙間になにか見えますか
今年、花火はあがりますか

泳ぐ視線を見つけないで
足をすくわれるまでもない
後ろ指ならとっくにさされてる

花火の灯り照れ笑いを
忘れることもできないくせに
音にならない言葉を隠したの
隣から聞こえていたはずの声に
知られたくはなかった

ふつうそう簡単には
ゆらいだりしないのでしょうね
怖くはならないのでしょう


ひとり見なれた夜空に
戻らない言葉が散らばった
間違えたくなんてなかったの
もうそこを泳いでいくしかない

足をすくわれるまでもないわ
今年、花火があがるとしたら
もうそれを探しにいくほかないじゃないの

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03/03(Sun) 13:40
ヘッドフォン
蜜柑

ヘッドフォンで最初に聴く曲は
ずっと前から決めていたからね
迷いもしなかったよ
君がとっくに忘れている曲さ

うるさい電車内に立ちつくして
ヘッドフォンで一曲だけリピート
なんて今さらできるはずもなく
最近の曲をランダムに聞いてるよ

目に染みる青のなかを
いったいどこまで行けるのかな
線路を辿ったとして終わりはくる
君はどんな色に寂しさをおぼえるの


一番最初に聴いた曲はさ
君のヘッドフォンで初めて聴いた曲
君が忘れてしまった歌だよ

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10/21(Sun) 01:38
蜜柑

金木犀が香りそうな夕焼け

衝動にかられて探したけど
結果はすでにわかってる
今さら触れようとしたところで
見つからない見つからないね
自分から手放したんだって

線香花火は湿気ってしまったよ
あと少し夏が終わる
消せないままの色形温度は
秋雨を待たず薄れてきていて
歩いてきたね

金木犀の香りだした夕暮れ
私も太陽に手を伸ばす

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06/05(Tue) 00:02
紫陽花
蜜柑

いつもと違う帰り道
あっというまに傘の時期
白赤紫の紫陽花ながめる
ぽつりぽつりと想いだす

濡れたベンチの前
土のにおいの公園から
君はもう歩きはじめたかな

傘を持たないのなら
水たまりに沈む前にお帰りね


いつもと違う帰り道
ぽつりぽつりと降りだした
白赤紫の紫陽花だって
ひっそりと毒があるの

傘をくるりまわしたら
そろそろお暇しましょうね

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02/05(Sun) 01:41
蜜柑

もしもし、もしもし

聞こえてるよ

届いてるよ

ねぇもっと

君の言葉を聞かせて

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12/25(Sun) 10:22
サンタさん
蜜柑

キラキラの雨は
待てずかまわず
消えていったんだ
虹だってもう見えない

だから代わりに星を、
頼りなさげにゆれる靴下に
星を届けてほしいんだ
小さくてもかまわないから

お願いだよ サンタさん
夜に紛れてしまわないで
可愛い赤鼻の子と一緒にさ

震えるあの子が迷わないよう
星を届けてくれないか

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11/20(Sun) 19:58

蜜柑

詰め込んで放り投げるのは
砂浜のメッセージと同じ
あなたは忘れてしまうから
足元の波にまぜて薄めた

波打ち際でゆらめきながら
貝殻を拾い集めてたんだよ

だって、認めたくないの
海は好きよ?


追いかけた早足
取り落としてく貝殻に
手を伸ばせないまま
ほんとうがわからなくなる

積もっていくそれは
いつから変わってしまったの
いつのまにか悲しくなってたよ

あのね、息がつまるの
海は嫌いよ


砂浜に書いた約束は
1日だってもたないわ

わたしも忘れてしまいましょう

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