■小さな恋のうた その3 【完結です♪】
□18・小さな恋のうた【完結です♪】〜あとがき
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・・・波の。
・・・音を背に。・・・・・
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あなたに抱かれて。
そのあまい、唇に酔う。・・・・
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目をそっと開けると。
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ちょうど。
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水平線に青を写した。・・・・
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空が。
夕陽が。・・・・
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碧い、海に。
沈んで往くところが、見えた。
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・・・僕は。目を見張る。
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その景色は。
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空と。海が同じ色に重なり。
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半円の太陽が。
その姿を美しく。
水面(みなも)に、写して。・・・・・
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・・・。あの日。・・・・・
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この人の。世界は。
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この人を取り巻く世界は。
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それがひっくり返る程、変える事は難しいと。・・・・
心の底から、思った。
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・・・・。
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でもいま。
目の前にある、景色は、まるで。・・・・
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空が、海に。
海が、空に。・・・・
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溶け合って。
お互いに、染まってしまった、みたいで。
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そしてそれは。なんて、・・・・・
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・・・なんて。
美しい。景色なんだろう。
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あなたと見る。
新しい僕の。世界。
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「・・・手、」
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「・・・。?」
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少し潤んだ瞳で。
あなたを見上げた。
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「・・・手、出して。」
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そう言われて。
視線を下げると。
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あなたの綺麗な指先に。・・・・
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小さな。
銀色に光る輪が。
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その夕陽に照らされて。
きら、きらと。
輝いて、いるのが見えた。
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「・・・・・。」
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そっと手を挙げると。
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同時にすっと。
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僕の。・・・・
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左手の薬指に。
それが、はめられる。
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「・・・おれのも。やって?」
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「・・・・。」
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そう、言われて。
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そう。・・・言われるまま。
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手のひらに載せられた。
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僕のより。少しだけ大きめの。
指輪を指先で。つまむ。
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差し出された。
その美しい。指先にすーっと。・・・
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指輪を通す。それは。
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不思議なくらいすんなりと。
指の。根元に収まった。
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「・・・・・。」
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・
「かず。」
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「和也。」
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「・・・これは。・・・・」
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「・・・夢じゃ。ない。・・・?////」
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「・・・夢じゃ。ないよ。(笑)」
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「・・・・。」
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「愛してるよ。」
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「・・・大野////、さん。・・・・」
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・
「名前で。呼んでよ。(笑)」
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「・・・・。」
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「・・・さ、とし////・・・・・」
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「・・・。(笑)」
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・
「・・・智、」
・
「和。」
・
「・・・和也、」
・
「・・・・。」
・
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お互いを。
優しく、呼び合って。・・・・
抱き合って。
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想いを確かめ。合って。
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そっと。
顔を、上げると。・・・・
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見えた。
その唇を、・・・目指して。
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・・・ちゅ、っと。
顔を、近づけて。
重ねるだけの。キスをした。
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「・・・//////」
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おまえが。・・・おれを見て。・・・笑って。
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「・・・。」
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「おれも夢が。叶った。」
「・・・・。」
・
「ここで。おまえのそういう顔。」
「・・・。」
「見たかった。」
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「・・・・。」
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またお互いを。抱き締め、合って。
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「・・・僕の////、大野、さん。・・・?」
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「ん。(笑)」
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「・・・。おれの。かず。」
・
・
「・・・////(笑)」
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「おれ、おまえが、必ず、幸せだって。」
「・・・。」
「おまえが、いつも感じられるように、」
「おれ、」
「頑張るから。」
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「・・・。?」
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僕は顔を傾けて。
あなたを、じっと、見つめる。
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首を、ふって。
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いいの、そんなの、////、・・・・
そんなの、
いぃ、・・・・・
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「・・・・。」
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またお互いの。
身体に腕を、廻して。
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その存在を。
確かめ、合って。
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・・・自分を。
・・・お互いを。・・・・
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一生大事にして。
愛してゆくと。
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心の中で。誓い合った。
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